筋トレの効果を最大限に高めるサポートをしてくれるサプリメント。
プロテインを始めとしてBCAAやEAA、HMB、クレアチンなど様々なものがあります。
しかし、「どのような効果があるのか」「どのような違いがあるのか」よくわからないという人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、筋トレやダイエットに最適なサプリメントをまとめて紹介していきます!
そもそもサプリメントって何?
サプリメントは食事からの摂取では不十分な栄養素を補うもの。
例えば、食事から自分の体重×2g以上のタンパク質を摂取するのは困難ですが、プロテインを活用すれば手軽に十分な量を補うことができます。
また、サプリメントにはそれぞれの特性があり、ホエイプロテインであれば食事からタンパク質を摂取するよりも素早く吸収され、クレアチンを摂取すればパフォーマンスの向上をすることが可能です。
サプリメントを摂取する際には、「どのような効果が期待できるのか」「どのような使用法が効果的なのか」を十分に理解する必要があります。
目的や使用法がわからずに使用しても、期待している効果を得ることは難しくなります。
また、サプリメントを飲むことで急激に筋力がついたり、痩せたりすることはないので、日々のトレーニングと食事管理+αでサプリメントといったように考えることが重要です。
サプリメントを使うメリットとは?
サプリメントを使うメリットは、以下の5つです。
- 栄養バランスが整えられる
- 余分なカロリーを省ける
- ピンポイントの栄養素がとれる
- 消化吸収が早い
- 手軽に栄養を補える
サプリメントを利用することの1番のメリットは、栄養バランスを整えることができること。
筋トレやダイエットをする場合、食事の管理がとても重要になります。
しかし、日頃から気をつけていたとしても、不足しやすい栄養素はあります。
その代表例が、タンパク質。
タンパク質は食事から十分に摂取することも可能ですが、相当量を毎日食べ続けるのは至難の業。
また、コスト面でも大きな負担となってしまいます。
そこで、プロテインなどのサプリメントを取り入れることでコスト面での負担を減らせるだけでなく、ピンポイントで栄養素を摂取することができ、筋トレ後などの栄養を素早く吸収させたいときに利用することもできます。
減量中やダイエット中は余分なカロリーを省く必要がありますが、サプリメントを上手く活用することで余分なカロリーを抑え、手軽に栄養素を補えます。
サプリメントのデメリット
サプリメントを利用するにあたっては、デメリットもあります。
デメリットは以下の3つ。
- サプリメントへの依存度が向上
- 過剰摂取の危険性
- 栄養バランスの偏り
サプリメントを利用し始めると、その便利さから依存度が高まり普段の食事が疎かになってしまう場合があります。
依存度が高くなると特定の栄養素の摂取量が増えてしまい、栄養バランスが崩れる危険性も。
本来、サプリメントは栄養バランスを整えるものなので、こうなってしまっては本末転倒です。
また、サプリメントを過剰に摂取することで体調が悪くなる可能性も否定できません。
それぞれのサプリメントに記載されている摂取量を守っていれば基本的に悪影響の心配はありませんが、推奨量よりも多く摂ることで吐き気や腹痛などの症状をきたす場合もあります。
サプリメントの量を増やせば筋肉がついたり痩せたりするわけではないので、推奨量を守って利用することが大切です。
サプリメントのリスクが気になる方は、科学的なエビデンスによる影響を調べるのも1つの方法です。
国際スポーツ栄養学会では科学的エビデンスに基づいた安全性が高く効果のあるサプリメントとして、以下の6つをあげています。
- プロテイン
- EAA
- カフェイン
- ベータアラニン
- クレアチン
- HMB
ただ、これに当てはまらないサプリメントはカラダに悪影響であるというわけではなく、気をつけるべきは過剰摂取によるリスクです。
タンパク質を補えるプロテイン
筋トレにもダイエットにも欠かせないのがプロテイン。
プロテインには大きく3種類のものがあり、ホエイプロテイン・カゼインプロテイン・ソイプロテインです。
それぞれの特徴を簡単に説明すると以下の通り。
- ホエイプロテイン
-
吸収性に優れ運動後や朝に最適
- カゼインプロテイン
-
吸収に時間がかかるため睡眠前や休息日に最適
- ソイプロテイン
-
吸収に時間がかかるため満腹感が持続。女性ホルモンに似たエストロゲンも含まれる。
以上のような特徴があり、筋トレにもダイエットにも活用できます。
ただ、どれを利用すべきか迷ってしまう方も少なくないので、以下を参考にしてください。
- ホエイプロテイン
-
筋トレ・ダイエットをしている方
- カゼインプロテイン
-
睡眠中に筋肉が分解されるのを防ぎたい方
- ソイプロテイン
-
ダイエットをしている方
基本的には筋トレをしている方でもダイエットをしている方でもホエイプロテインがおすすめです。
低価格で購入でき、筋肉に欠かせないアミノ酸であるBCAA(必須アミノ酸3種類)が豊富に含まれています。
ただ、乳糖不耐症の方はホエイプロテインでお腹を下してしまう可能性があるので、そのような方はWPIという高含有率なホエイプロテインやソイプロテインを活用するのがおすすめです。
睡眠時にタンパク質を補うことができないので、その間に筋肉は分解されやすい状態になります。
これを防ぐことができるのがカゼインプロテインなので、目的に応じて利用するのも効果的です。
トレーニングの効率を高めるアミノ酸系サプリメント
筋トレに欠かせないアミノ酸を補えるBCAA
BCAAは必須アミノ酸であるバリン・ロイシン・イソロイシンを含んでいるサプリメントで、筋肉を作る必須アミノ酸の約35%もの割合を占めています。
BCAAの効果としては、筋タンパク質合成の促進・筋タンパク質分解の抑制・筋疲労の改善の3つです。
筋トレを行うことで筋肉のエネルギー(筋グリコーゲン)が利用されますが、不足するとBCAAを利用してエネルギーを生み出します。
ただ、BCAAが不足すると筋肉を分解してエネルギーに変えてしまいますが、トレーニング中にBCAAを補うことで筋肉の分解を抑制することができます。
BCAAの利用は基本的にトレーニング中がメインになるので、それ以外のときはプロテインを利用してタンパク質を補っていきます。
必須アミノ酸が補えるEAA
EAAは必須アミノ酸を含んだサプリメントで、プロテインよりも吸収に時間がかかりません。
トレーニング中などの素早く吸収させたいときに最適で、BCAAにはない筋肉の材料になることができるというのが大きなメリットです。
BCAA単体で摂取した場合、筋肉合成の促進をすることはできますが筋肉の材料になることができません。
その点、EAAの方がメリットは大きいと言えますが、筋トレをしている方は食事やプロテインでタンパク質をしっかりと摂取していることが多いため、トレーニング中はBCAA単体でも問題ないと考えることもできます。
そこで活用したいのが、EAA+BCAAの摂取です。
EAAにはBCAAも含まれていますが、その量はBCAA単体で摂取するよりも劣ってしまいます。
また、トレーニング中で多く消費されるアミノ酸はBCAAなので、EAAにBCAAを加えることで不足分を補うことができます。
より効果的なトレーニングに!HMB
HMBはBCAAのひとつである、ロイシンが代謝されることでできるもの。
ただ、HMBは摂取されたロイシンの約5%程度しか作られないという特徴があり、食事から摂取するのは非効率であるためサプリメントでの摂取が推奨されています。
HMBの効果は、m-TOR(エムトール)の活性化による筋タンパク質合成の促進とユビキチンプロテアソーム系の阻害による筋タンパク質分解の抑制です。
筋肥大においては筋タンパク質合成を優位にすることが重要であるため、HMBを摂取することで筋肥大を効率よく進められると考えられます。
HMBに関してよく言われるのが、「運動をしなくてもHMBを飲めば痩せる」ということ。
これに関しては、そもそも飲んだだけで痩せるようなサプリメントはなく、HMBも例外ではありません。
HMBの摂取は運動をしていることが前提となるため、効果を得るためには筋トレをすることはマストです。
ただ、筋トレに加えてHMBを摂取することで、筋肉量を増やし筋肉の分解を抑制することで基礎代謝を向上させ、それによって痩せることは可能だと考えられます。
いずれにしても、筋トレと食事管理はダイエットにおいて必要不可欠であると言えます。
エネルギーを補えるクレアチン
クレアチンは腎臓・膵臓・肝臓で合成されるアミノ酸の一種で、その90%以上が筋肉内にありクレアチンリン酸として存在しています。
体内で合成されるため、日常生活で不足することはほとんどありませんが、高強度のトレーニングを行う場合は不足しやすくなります。
なぜ高強度のトレーニングを行うと不足するのかというと、筋肉が力を発揮するときのエネルギーに関係しているからです。
トレーニングで筋収縮させるためにはエネルギーが必要となりますが、そのエネルギー源となるのが筋繊維内にあるATP(アデノシン三リン酸)。
ATPは3つのリン酸で構成されますが、このリン酸が1つ離れてADPになる過程でエネルギーが生み出されます。
しかし、体内にあるATPには限りがあるため再合成が必要となり、そこで利用されるのがクレアチンリン酸です。
このようにしてエネルギーを生み出すのにクレアチンリン酸が活用されますが、クレアチンリン酸自体も量が少なく8秒程度の筋収縮で無くなってしまいます。
そこで、クレアチンを摂取することで体内のクレアチン量を増やし、ATPを作り出す働きを高めることでパフォーマンスを向上させることができます。
クレアチンの効果に関しては様々な研究で効果が実証されており、クレアチンを一定量飲み続けることでベンチプレスなどの挙上重量が5%程度増加するという報告もあります。
そのため、多くのトレーニーが取り入れているサプリメントであり、筋肥大や筋力アップには欠かせないサプリメントとも言えます。
リカバリーに最適!グルタミン
筋肉の材料として欠かせないタンパク質を構成しているのがアミノ酸ですが、その中で体内で作り出すことができるアミノ酸(非必須アミノ酸)が11種類存在しています。
その11種類のアミノ酸の内のひとつが「グルタミン」で、必ずしも対外から摂取する必要はありません。
では、なぜ多くのトレーニーがグルタミンを取り入れているのか。
それはグルタミンが「準必須アミノ酸」という体内での生成が間に合わない場合に、体外から摂取する必要のあるアミノ酸に分類されているからです。
グルタミンは体内のアミノ酸の約60%を占めているアミノ酸で必要となる場面が多く、不足する可能性が高いアミノ酸でもあります。
特にグルタミンが体外からの摂取を必要とするのは、カラダがストレスを感じているとき。
筋トレによる負荷はもちろんのこと、精神的なストレスや怪我をしているときにもグルタミンは不足しやすくなります。
そのため、筋トレをハードに取り組んでいるトレーニーはグルタミンを積極的に摂取することで不足したグルタミンを補っていきます。
グルタミンはアミノ酸なので不足した分は筋肉を分解してグルタミンを作り出してしまうので、ストレスを感じると筋肉が減少してしまう原因にもなります。
そんなグルタミンには筋分解の抑制と免疫力の向上の効果があるので、筋トレを行っている場合にはぜひ取り入れたいサプリメントです。
筋トレ時のサプリメントの優先順位は?
筋トレを行っている人の場合の優先順位の高いサプリメントは、プロテイン・BCAAorEAA・クレアチンです。
一番重要なのはプロテインで、筋肉を増やすために必要不可欠なタンパク質を補うのに欠かせません。
BCAAやEAAはトレーニング中に最適なサプリメントで、トレーニング中の筋タンパク質合成の促進や筋タンパク質分解の抑制に効果を発揮します。
トレーニング効率を高めるために利用することで、効率よく筋肥大をしていくことができます。
クレアチンは運動パフォーマンスの向上にとても重要。
筋肥大をするためには負荷量を高める必要がありますが、クレアチンはこれを可能にします。
エビデンスにおいても高く評価されているため、筋トレにはぜひ取り入れたいサプリメントです。
ダイエット時のサプリメントの優先順位は?
ダイエット時のサプリメントで優先順位が高いのは、プロテイン・カフェイン・難消化性デキストリンです。
ダイエットで重要なのは、筋肉量を維持しつつ体脂肪を減らしていくこと。
その点、プロテインは筋肉量の維持に重要となるタンパク質を補うのに最適なサプリメントです。
また、プロテインはお肉に含まれる脂質がほとんど含まれていないため、タンパク質をピンポイントで補うことができるのも大きなメリットと言えます。
カフェインにはホルモン感受性リパーゼを活性化させる働きがあり、これによって脂肪の分解を促すことができます。
筋トレや有酸素運動の前にカフェインを摂取することで、通常よりも脂肪燃焼効率を高めたトレーニングが可能に。
また、筋持久力の向上や筋力向上効果もあるので、筋トレのパフォーマンス向上にも欠かせません。
難消化性デキストリンは、食物繊維の不足を補うためのサプリメント。
安全性も高く、食後血糖値の上昇の抑制や食事の脂肪吸収の遅延、内臓脂肪の低減などの効果があります。
そのため、食事の際に難消化性デキストリンを摂取することで、無駄な糖質や脂質の吸収を抑えダイエットを効率よく進めることができます。
まとめ
今回は筋トレやダイエットに最適なサプリメントをまとめて紹介しました。
筋トレやダイエットに欠かせないプロテインを始め、BCAAやEAAなど筋トレの効果を高めるもの、カフェインや難消化性デキストリンなどダイエット効率を高めるものがあります。
筋トレや食事管理をするとともに、サプリメントを有効活用して筋トレやダイエットの効果を最大限に高めてくださいね!