サイドプランクのやり方と効果|効く部位やバリエーションも徹底解説

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サイドプランクを行う女性

サイドプランクは、腹斜筋や腹横筋、臀筋に効果的な体幹トレーニングです。一般的なフロントプランクと比較しても、横向きの姿勢を維持するためにバランス力や安定性が求められるため、よりインナーマッスルが活性化される特徴があります。正しく行えば、姿勢改善やウエストのシェイプアップに寄与し、下半身の引き締め効果も期待できます。

この記事では、サイドプランクで鍛えられる部位や効果、正しいやり方を徹底解説していきます。効率よく腹斜筋を鍛えたい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

サイドプランクで鍛えられる部位

サイドプランクで主に鍛えられるのが「腹斜筋」「腹横筋」「大殿筋・中殿筋」です。これらの筋肉は、バランス力や安定性を高め、体幹の強さを向上させるために重要な役割を担っています。日常生活においても姿勢を維持しやすくなり、スポーツパフォーマンスの向上にも貢献します。また、くびれ作りや腰痛予防にも効果があるため、美容と健康の両面でメリットがあります。

ここでは、各部位ごとの詳細と鍛えられる理由について解説していきます。

腹斜筋

腹斜筋

サイドプランクで特に強化される筋肉のひとつが「腹斜筋」です。腹斜筋は、脇腹に位置し、内腹斜筋と外腹斜筋に分かれています。これらは、上半身の回旋や側屈をサポートし、体幹の安定性を高める役割を持っています。

サイドプランクでは、横向きの姿勢を維持する際に、重力に抗して体を支えるために腹斜筋が大きく働きます。特に片側だけで支えるため、バランスを保つために腹斜筋が強く収縮し、筋肉が効果的に鍛えられます。これにより、体幹の安定性が向上し、スポーツや日常動作での動きがスムーズになります。

腹斜筋への効果を最大化するためには、正しいフォームが不可欠です。腰が反りすぎると負荷が逃げてしまうため、骨盤を安定させ、体が一直線になるよう意識しましょう。サイドプランクのバリエーションとして、片脚を持ち上げる「ヘビーサイドプランク」を取り入れると、さらに強度が増し、腹斜筋をより効果的に刺激できます。

腹横筋

体幹

サイドプランクの効果が特に現れるのが「腹横筋」です。腹横筋は、腹部の最も深層に位置し、コルセットのように胴体を覆っている筋肉です。主にインナーマッスルとして、体幹を安定させ、内臓を正しい位置に保つ役割を担っています。

サイドプランクでは、体を横にして片肘と足で体を支えるため、腹横筋が持続的に働き、体幹を安定させます。特に、骨盤が前後に傾かないようにするため、腹横筋が強く収縮し、姿勢を維持します。この筋肉が弱いと、腰が反ってしまったり、体がブレてしまうため、正しく鍛えることが重要です。

大殿筋・中殿筋

大殿筋

サイドプランクで意外と鍛えられるのが「大殿筋・中殿筋」です。これらの筋肉は、お尻の筋群であり、特に体幹の側面を支える役割を担っています。大殿筋はお尻全体のボリュームを作り、中殿筋は骨盤を安定させ、横方向の動きをサポートします。

サイドプランクの姿勢では、横向きで体を支える際に、腰が下がらないように大殿筋と中殿筋が強く働きます。特に、上側の脚を持ち上げる「ヘビーサイドプランク」を行うことで、大殿筋がさらに活性化され、ヒップアップ効果が期待できます。これにより、股関節周りの筋力が高まり、日常生活での安定感が増します。

大殿筋と中殿筋を正しく鍛えるためには、骨盤が後ろに倒れないように意識し、体が一直線になるように支えましょう。体が崩れやすい種目のため、最初は短時間から始め、徐々にキープ時間を延ばすことをおすすめします。

サイドプランクの効果

サイドプランクを行う男性

サイドプランクの最大の魅力は、体幹強化による姿勢改善や、腹斜筋を鍛えることでウエストをシェイプアップができる点です。また、インナーマッスルが活性化されるため、腰痛予防にも効果的とされています。これらの効果を引き出すためには、正しいフォームと持続的なトレーニングが必要です。

ここでは、サイドプランクによる具体的な効果と、そのメカニズムについて詳しく解説します。

体幹強化による姿勢改善

サイドプランクの大きな効果の一つが「体幹強化による姿勢改善」です。体幹とは、腹筋、背筋、腰回り、骨盤周辺の筋肉を含む、身体の中心を支える筋群のことを指します。これらを効果的に鍛えることで、姿勢が安定し、日常生活や運動パフォーマンスが向上します。

サイドプランクは、横向きの姿勢を維持する際に、特に腹斜筋や腹横筋が強く働きます。片側だけで体を支えるため、左右のバランスを取る必要があり、これが体幹全体の強化につながります。特に、体が横に倒れないように支え続けることで、体幹の安定性が格段に高まります。

体幹が強化されると、姿勢をキープするための筋肉が常に働くようになり、デスクワークや長時間の立ち仕事でも猫背や腰の反りを防ぐ効果があります。また、スポーツや日常動作でも、身体の軸がぶれにくくなるため、スムーズに動けるようになります。

サイドプランクで姿勢改善効果を高めるためには、正しいフォームが不可欠です。頭からかかとまでを一直線に保ち、骨盤が前後に傾かないように意識することがポイントです。特に腰が反りやすい人は、腹部にしっかりと力を入れて体幹を安定させる必要があります。

サイドプランクを続けることで、日常生活の中で自然と姿勢を意識できるようになり、腰痛や肩こりの軽減にもつながります。特に、普段から姿勢が悪いと感じている方には、週に数回のサイドプランク習慣をおすすめします。

腹斜筋強化によるウエストシェイプアップ

サイドプランクは腹斜筋を集中的に鍛えるため、ウエストの引き締めにも効果的です。腹斜筋は、脇腹に位置し、体を横に倒す、回旋させる際に働く筋肉であり、ウエストラインを形作る重要な部位です。

サイドプランクでは、横向きの姿勢を維持しながら、腹斜筋が持続的に緊張し、引き締め効果を発揮します。特に、骨盤が下がらないように支え続けることで、腹斜筋に強い負荷がかかります。これが、ウエストのシェイプアップに繋がる大きな要因です。

腹斜筋が発達すると、ウエストラインが引き締まり、くびれが明確になります。さらに、左右対称にトレーニングを行うことで、体のバランスが整い、見た目にも美しいプロポーションを作りやすくなります。女性だけでなく、男性にとっても引き締まったウエストを目指す際に有効な種目です。

インナーマッスル活性化による腰痛予防

サイドプランクのもう一つの大きなメリットは、インナーマッスルを活性化させ、腰痛を予防できる点です。インナーマッスルとは、体幹の深部に位置する筋肉であり、姿勢保持や内臓の位置を安定させる役割を担っています。代表的な筋肉には、腹横筋や多裂筋が含まれます。

サイドプランクでは、体が横に倒れないようにキープすることで、腹横筋が強く働きます。さらに、背中側の多裂筋や脊柱起立筋もバランスを取るために動員され、体幹全体を安定させます。このようにしてインナーマッスルが鍛えられることで、腰椎が安定し、腰痛リスクを軽減できます。

特にデスクワークが多い現代人にとって、腰痛は避けられない問題ですが、サイドプランクを取り入れることで、日常生活で腰にかかる負担を軽減できます。また、筋肉のアンバランスを解消し、左右対称の体幹強化ができるため、片側だけに負担がかかるのを防ぎます。

腰痛予防効果を高めるには、無理に長時間キープするのではなく、正しいフォームで短時間ずつ取り組むことが重要です。特に腰が落ちてしまうと効果が半減するため、骨盤を安定させ、体を一直線に保つ意識を持ちましょう。

サイドプランクの正しいやり方

サイドプランクでは体幹を効果的に鍛えられますが、正しいフォームで行わないと腰痛や肩の負担を引き起こす可能性があります。ここでは、初心者でも安全かつ効果的に行えるサイドプランクの正しいやり方を解説します。フォームを意識して、効率的に腹斜筋や体幹を鍛えましょう。

STEP
スタートポジション

横向きに寝転がり、下側の肘を肩の真下に置き、前腕を床につけて安定させます。脚はまっすぐに揃え、足首、膝、腰、肩が一直線になるように意識してください。下側の肘で床を押し上げ、腰を持ち上げて体全体を一直線にキープします。視線は自然に前方を向き、上側の腕は腰に添えるか、上に伸ばしてバランスを取ると良いでしょう。

STEP
キープ

腰が下がらないように、腹斜筋と腹横筋を意識して引き締めます。体が前後に倒れやすいため、骨盤を水平に保つことが重要です。特に腰が反りやすい方は、腹筋をしっかりと引き締め、骨盤をニュートラルポジションに保ちましょう。また、肩がすくまないように、肩甲骨を少し引き下げ、肩関節を安定させてください。

STEP
反復

片側30秒~1分を目安にキープし、反対側も同様に行います。慣れてきたら、キープ時間を徐々に延ばしていきましょう。

初心者の場合は、膝を曲げて膝と前腕で支える「膝つきサイドプランク」から始めると負荷が軽減され、安全に取り組めます。

より強度を高めたい場合は、「ヘビーサイドプランク」や「ヒップディップサイドプランク」に挑戦してみましょう。脚を持ち上げたり、骨盤を上下させることで、腹斜筋や臀筋への刺激が強まります。

サイドプランクのコツ

サイドプランクを行う女性

サイドプランクは正しいフォームを維持するのが難しく、フォームが崩れると効果が半減してしまいます。特に、腰が落ちたり肩がすくんだりすると、腹斜筋や体幹の強化に効果が出にくく、腰痛や肩こりの原因にもなります。また、呼吸を止めてしまうと筋肉が緊張し、ケガのリスクも高まります。

ここでは、サイドプランクをより効果的に行うためのコツを3つ解説していきます。腰や肩に負担をかけず、自然な呼吸を保ちながら、効率よく体幹を鍛えましょう。

腰が落ちないようにキープする

サイドプランクで最も多いフォームミスが「腰が落ちる」ことです。腰が落ちてしまうと、腹斜筋や腹横筋への負荷が減り、効果が薄れてしまいます。さらに、腰が反ることで腰痛のリスクも高まります。正しいフォームを維持するためには、腰の位置を意識してキープするコツが必要です。

腰が落ちないようにするためには、まず「骨盤の位置」に注目しましょう。サイドプランクでは、骨盤を水平に保つことが大切です。腰が反る原因の一つとして、骨盤が前に傾きすぎることが挙げられます。骨盤が前傾すると腰椎が過剰に反り、腰への負担が増します。そこで、骨盤を少し後ろに引き、腹筋を軽く締める意識を持つことで、腰が落ちにくくなります。

もう一つのポイントは「体幹を一直線に保つ」ことです。耳、肩、腰、膝、足首が一直線になるように意識しましょう。サイドプランク中に鏡を活用し、体が曲がっていないかを確認するのも効果的です。体を持ち上げすぎると、逆に肩に負担がかかるため、適度な高さを保つことも大切です。

腰が落ちるもう一つの要因として「体幹の筋力不足」があります。特に初心者は、筋力不足で腰が下がりがちです。この場合は、膝を床につける「膝つきサイドプランク」から始め、筋力がついてきたら通常のサイドプランクに移行すると良いでしょう。

また、腰が落ちないための意識として「お腹を引き締める」ことが重要です。腹斜筋と腹横筋を意識して、お腹を軽く内側に引き寄せる感覚でキープすると、腰が安定しやすくなります。腹筋が緩むと腰が落ちやすいため、腹圧をしっかりかけてフォームを保ちましょう。

腰が落ちないようにすることは、サイドプランクの効果を最大限に引き出すために欠かせません。フォームを崩さないよう意識し、腰が反らない安定した姿勢で実施することが大切です。

肩がすくまないようにする

サイドプランクでよく見られる失敗が「肩がすくむ」ことです。肩がすくむと、首や肩周りの筋肉に余計な負荷がかかり、首こりや肩こりの原因となります。さらに、肩がすくむことで体幹が安定しなくなり、サイドプランク本来の効果が半減してしまいます。

肩がすくまないようにするためには、まず「肩甲骨を下げる意識」が重要です。サイドプランクの姿勢をとる際、肘をついた肩が耳に近づきやすくなりますが、肩甲骨を背中に引き寄せ、少し下に下げることで、首周りがすっきりとします。このポジションを維持することで、肩にかかる負荷が軽減され、体幹を使って支える感覚が得られます。

次に、「肘の位置」を確認しましょう。肘が肩よりも前に出てしまうと、肩がすくみやすくなります。肩の真下に肘を置き、前腕を床に垂直に立てると安定しやすくなります。また、肘で床を押しながら体を持ち上げることで、自然と肩甲骨が下がりやすくなります。

さらに、「胸を開く意識」も大切です。胸を閉じたままだと、肩が前に出やすくなり、すくみやすくなります。胸を軽く張り、背中をまっすぐに保つことで、肩甲骨が正しい位置に収まり、首周りがリラックスできます。

最後に、「頭の位置」にも注意が必要です。頭が前に出ると肩がすくむ原因となるため、頭からかかとまで一直線を意識してください。特に、スマートフォンを見ながらトレーニングを行うと首が前に出がちなので注意しましょう。

呼吸を止めずに自然なリズムで行う

サイドプランク中に意外と見落とされがちなのが「呼吸」です。体を支えることに集中するあまり、呼吸が止まってしまうケースが多く見受けられます。しかし、呼吸を止めてしまうと筋肉が過剰に緊張し、効果が半減するだけでなく、血圧が上がりやすくなります。

自然な呼吸を維持するためには、まず「腹式呼吸」を意識しましょう。息を吸うときにお腹を膨らませ、吐くときにへこませることで、腹横筋がしっかり働き、体幹が安定します。息を吸うときに力を入れすぎないよう、リラックスしながら深い呼吸を心がけましょう。

次に、「リズムを整える」ことが大切です。サイドプランクの保持中は、一定のリズムで吸って吐くを繰り返します。特に体が揺れやすいと感じたときこそ、ゆっくりと深い呼吸を意識すると、安定感が増します。

呼吸を止めずに自然なリズムを保つことは、体幹強化だけでなく、心肺機能の向上にも繋がります。無意識に息を止めてしまう癖がある方は、意識的に「吸って、吐いて」を繰り返しながらサイドプランクを行いましょう。

サイドプランクの7つのバリエーション

サイドプランクは体幹トレーニングの定番種目ですが、フォームを少し変えるだけで刺激部位や負荷のかかり方が大きく変化します。バリエーションを段階的に取り入れれば、筋力レベルに合わせた漸進的過負荷が可能になり、飽きや停滞を防ぎながら腹斜筋・腹横筋・殿筋群を効率よく鍛えられます。

ここでは、初心者向けの膝つきから上級者向けの高難度種目まで7つのバリエーションを解説します。動作手順とフォーム保持のコツを確認し、自分の目的とレベルに最適な種目を選択しましょう。

膝つきサイドプランク

膝つきサイドプランクを行う女性

サイドプランクの入門種目として最適なのが膝つきバージョンです。膝下を床に付けて支点を増やすことで負荷を約半分に抑えつつ、腹斜筋と腹横筋への刺激を確保できます。

STEP
スタートポジション

横向きに寝て肘を肩の真下に置いて膝を90度に曲げ、視線は前方、上側の手は腰に添えてバランスを取ります。

STEP
動作

骨盤を床から持ち上げ、耳‐肩‐骨盤が一直線になる高さまで持ち上げて静止します。フォーム維持のポイントは骨盤を前後に傾けないことと、腰が落ちないよう腹圧を保つこと。鏡を使って脊柱ラインを確認すると誤差を防げます。呼吸は止めず、4秒吸って4秒吐くリズムで安定させましょう。

STEP
反復

片側30秒を目安に静止し、反対側も同様に行います。慣れてきたら、キープ時間を徐々に延ばしていきましょう。左右2セット継続できるようになれば、サイドプランクへステップアップするのもおすすめです。

体幹の基礎筋力を高め、正確な動作をマスターする入門種目として取り入れてください。

ハイサイドプランク

ハイサイドプランクを行う女性

ハイサイドプランクは前腕ではなく手のひらで体を支えるサイドプランクです。腕立て伏せの横向き版のようなフォームで、肩甲骨周辺の筋肉や肘関節を曲げる際に働く筋肉である腕橈骨筋(わんとうこつきん)にも負荷がかけられます。

STEP
スタートポジション

横向きで手のひらを床に置き、肩の真下に手首が来るようセットして指は前へ向けます。足をまっすぐ伸ばし、かかと、股関節、肩、頭が一直線になるようバランスをとります。

STEP
動作

息を吐きながら体を持ち上げ、腰が下がらない位置でキープします。反対の腕は腰に添えるか、天井方向に伸ばします。

STEP
反復

姿勢を20~40秒キープします。呼吸は止めず、「吸う・吐く」を自然に繰り返しましょう。時間がきたらゆっくりと腰を下ろし、反対側も同じように行います。1~2セットが目安のセット数です。

フォームを安定させるためには、肘は完全にロックせず、軽く曲げてクッション性を持たせると手首への負担が和らぎます。また、腰が前に突き出たり反ったりしないように、お腹に軽く力を入れて骨盤をやや引き込む意識を持ちましょう。

肩が耳のほうに近づく「すくみ」の姿勢になりやすいため、手のひらで床をしっかり押して肩を下げる意識が大切です。もし手首に痛みがある場合は、プッシュアップバーを使うか、前腕で支える通常のサイドプランクに戻して調整してください。

ツイストサイドプランク

ツイストサイドプランクを行う女性

ツイストサイドプランクは、サイドプランクに「体をひねる」動作を加えたバリエーションです。通常のサイドプランクでは主に腹斜筋や体幹の固定力が鍛えられますが、ツイスト動作を取り入れることで、より広範囲の筋肉が動的に働き、体幹の回旋力や安定性が一段と向上します。

STEP
スタートポジション

横向きに寝て、下側の肘を肩の真下に置き、脚をまっすぐに揃えて重ねます。体を持ち上げて一直線の姿勢をキープしたら、上側の腕を天井方向にまっすぐ伸ばします。

STEP
動作

息を吐きながら、上の腕をゆっくりと下ろし、自分の体の下をくぐるように前方へと差し込みます。このとき、体幹をしっかりとひねるようにして、視線も一緒に床の方向へ移します。

STEP
反復

息を吸いながら元の位置へ戻り、再び腕を天井に向かって伸ばします。この一連の動きを左右交互に10〜12回ほど繰り返しましょう。目安のセット数は2~3セットです。

動作中のポイントは、体をひねるときに骨盤が一緒に傾かないよう、お腹とお尻に力を入れて骨盤を固定することです。肩が前に出たり、背中が丸まったりすると、負荷が逃げてしまううえに首や腰に負担がかかるので注意しましょう。

体の回旋は、腕の動きではなく、胸郭と腹部をしっかりひねることで行うと、腹斜筋の収縮をより強く感じられます。

サイドプランクヒップディップ

サイドプランクヒップディップを行う女性

サイドプランクヒップディップは、基本のサイドプランクに「骨盤の上下動」を加えたバリエーションです。動作中に腰を下げて持ち上げる動きが加わることで、腹斜筋をより深く刺激できるだけでなく、お尻の横にある中殿筋や大殿筋にも効果が及びます。

STEP
スタートポジション

横向きに寝て、下側の肘を肩の真下にセットし、前腕を床につけます。両脚はまっすぐに伸ばし、足を重ねるか前後に軽くずらしてバランスを取りましょう。ここで体を持ち上げ、頭からかかとまでが一直線になるようにキープします。

STEP
動作

息を吸いながらゆっくりと骨盤を床すれすれまで下ろします。床につけないギリギリのところで止めたら、今度は息を吐きながら骨盤をぐっと持ち上げ、スタート位置よりも少し高いところまで押し上げましょう。上げきった位置で1秒ほど止めると、腹斜筋にしっかり効かせることができます。

STEP
反復

動作を10〜15回ほど繰り返し、左右2セットずつ行うのが目安です。

効果を高めるためには、骨盤が上下に動く際に体が前後にブレないように注意することが大切です。骨盤を引き上げるときに腰が反ってしまうと、腹斜筋よりも腰の筋肉に負担がかかりやすくなります。お腹を軽くへこませるようにして腹圧をかけながら、体をまっすぐ保ちましょう。

また、肩がすくんでしまうと首や肩に余計な力が入ってしまうため、肘で床をしっかり押して肩甲骨を軽く下げる意識を持つと、より安定して動作が行えます。

サイドプランククランチ

サイドプランククランチを行う女性

サイドプランククランチは、サイドプランクの姿勢から「上側の肘と膝を引き寄せる動作」を加えたバリエーションです。静止姿勢で腹斜筋を鍛えるだけでなく、動きを加えることで脇腹の筋肉をしっかりと収縮させることができ、くびれづくりや体幹の引き締めに高い効果があります。

STEP
スタートポジション

横向きに寝て、下側の肘を肩の真下にセットし、前腕を床につけます。脚はまっすぐに揃えて伸ばし、足の側面を床につけた状態で、腰を持ち上げて体を一直線にします。上側の腕を頭の後ろに軽く添え、同じ側の脚を床から浮かせます。

STEP
動作

息を吐きながら、上側の膝と肘をゆっくりと引き寄せ、腹斜筋を縮めるようにしてお腹の横側をギュッと絞ります。このとき、体が前のめりにならないようにし、動作は真横のラインで行うよう意識しましょう。肘と膝が軽く触れたら、息を吸いながらゆっくりと元の姿勢に戻します。

STEP
反復

目安としては、左右それぞれ8〜12回を1セットとし、2〜3セット行うのが理想です。

動作中に注意すべきポイントは、骨盤と腰の位置です。肘と膝を寄せようとするあまり、骨盤が後ろに傾いて背中が丸まったり、腰が反ってしまったりすると、腹斜筋への刺激が弱まり、腰に負担がかかる原因になります。

また、肘や膝の動きだけに頼ると、腹筋を使わずにただ体を縮めるだけになってしまうため、必ずお腹の横側を意識して動作を行いましょう。

ヘビーサイドプランク

ヘビーサイドプランクを行う女性

ヘビーサイドプランクは、サイドプランクの上級バリエーションのひとつで、上側の脚を持ち上げた状態でキープすることで、より高い負荷を体幹やお尻に与えるトレーニングです。体を支える点が前腕と下側の足の2点だけになるため、体幹の固定力だけでなく、股関節まわりの筋力やバランス能力も同時に鍛えることができます。

STEP
スタートポジション

横向きに寝て、下側の肘を肩の真下に置き、前腕を床につけます。脚はまっすぐに揃えて伸ばし、足の側面で床を支えます。この姿勢から、腰を持ち上げて体を一直線に保ちます。

STEP
動作

息を吐きながら、上側の脚をゆっくりと持ち上げます。膝を伸ばしたまま、つま先を正面に向け、足を真横に引き上げましょう。骨盤が後ろに傾いたり、体が後方に倒れないように、お腹とお尻にしっかり力を入れて支えます。脚の高さは、股関節の高さ〜やや高めの位置でキープするのが目安です。上げすぎるとフォームが崩れやすくなるため、安定した高さを保ちましょう。

STEP
反復

10~20秒キープし、ゆっくりと脚を戻してから、反対側も同様に行います。左右それぞれ2~3セットが目安です。筋力に自信がないうちは、脚を少し持ち上げるだけでもOKです。慣れてきたらキープ時間を延ばしたり、足首にアンクルウエイトをつけて負荷を調整すると効果がさらに高まります。

上側の脚を持ち上げる動作では、お尻の外側(中殿筋)への刺激が強くなり、ヒップラインを引き上げる効果も期待できます。日常動作やスポーツにおける片脚支持や横方向の動きの安定性も向上するため、パフォーマンスアップにもつながります。

足回しサイドプランク

足回しサイドプランクを行う男性

足回しサイドプランクは、サイドプランクに脚の動きを組み合わせたバリエーションで、上側の脚を大きく回すことで、体幹と股関節まわりの筋肉を同時に鍛えることができます。体幹の安定性に加え、お尻の外側(中殿筋)や太ももの筋肉(腸腰筋、外転筋)にも刺激が入り、バランス力や股関節の柔軟性を高めたい人におすすめです。

STEP
スタートポジション

横向きに寝て、下側の肘を肩の真下にセットし、前腕を床に置きます。両脚をまっすぐ伸ばし、体を持ち上げて一直線の姿勢をつくりましょう。このとき、足はかかと同士を重ねるか、前後に少しずらすとバランスが取りやすくなります。

STEP
動作

上側の脚をゆっくりと持ち上げ、股関節の高さまで上げます。そこからつま先で大きな円を描くように、脚を前回しで5回、次に後ろ回しで5回、ゆっくりと動かしていきます。動作中は骨盤が前後に倒れないように、下腹部とお尻にしっかりと力を入れましょう。脚の高さが落ちてきたり、体がブレてきたら一度休憩してから再開してもかまいません。

STEP
反復

セット数の目安は左右の脚回し5回×2セットです。

脚を大きく回すのではなく、安定したフォームを維持できる範囲で動かすことが大切です。最初は小さな円から始め、慣れてきたら回す範囲を広げていきましょう。呼吸を止めずに、「吸って・吐いて」を繰り返しながら、リズムよく動作を行うことで筋肉が効率よく働きます。

サイドプランクに関するQ&A

サイドプランクで腰が痛くなる原因は何ですか?

サイドプランクで腰が痛くなる原因は、主にフォームの崩れです。腰が反っていたり、骨盤が下がっていると、腰椎に負担が集中します。正しいフォームでは、腰が反らず体が一直線になるよう意識しましょう。また、筋力不足でキープが難しい場合は、膝をついたバージョンから始めると安全です。

サイドプランクはどのくらいキープすれば良いですか?

初心者の場合、片側30秒程度を目安にキープし、慣れてきたら1分程度を目指しましょう。上級者は、強度を上げて1分半~2分程度キープするのが理想です。無理に長時間続けるとフォームが崩れやすくなるため、質を重視して取り組むことが大切です。

サイドプランクで鍛えられる部位はどこですか?

主に腹斜筋、腹横筋、大殿筋・中殿筋が鍛えられます。これらの筋肉が強化されることで、ウエストの引き締めや姿勢改善、腰痛予防に効果的です。特に腹斜筋への刺激が強いため、くびれ作りを目指す方に特におすすめです。

初心者がサイドプランクを始めるコツはありますか?

初心者は膝を床につけた「膝つきサイドプランク」から始めると負荷が軽減され、安全にフォームを身につけられます。最初は短時間でも良いので、正確なフォームを意識して継続しましょう。慣れてきたら、膝を伸ばして本格的なサイドプランクに挑戦すると効果が高まります。

筋力の左右差がある場合はどうすれば良いですか?

左右差がある場合、弱い方を優先してトレーニングしましょう。弱い側を1~2セット多く行うことで、筋力バランスが整いやすくなります。フォームが崩れない範囲で、少しずつ負荷を増やしていくのが効果的です。

サイドプランクで効率よく腹斜筋を鍛えよう

サイドプランクを行う男性

サイドプランクは、腹斜筋を中心に体幹全体を強化できるトレーニングです。正しいフォームを維持することで、腰痛予防や姿勢改善、ウエストのシェイプアップ効果が期待できます。特に、腰が落ちたり肩がすくむミスを防ぐことで、効果が最大化されます。

初心者は膝つきから始め、徐々にキープ時間を延ばすと無理なく続けることができます。ぜひサイドプランクを習慣化して、引き締まったウエストと安定した体幹を手に入れましょう。

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