近年、スポーツ選手やトレーニー、ダイエッターなど、幅広い方が利用するようになったプロテイン。
手軽にタンパク質を補うことができるというメリットに加え、最近では飲みやすさやフレーバーの種類も豊富になっています。
そんな一般利用が広がったプロテインですが、利用者が増えることで副作用などのデメリットについて不安視する声も。
そこで今回は、「プロテインに副作用はあるのか」について解説していきます。
プロテインを飲みたいけど副作用が気になる方、プロテインを飲むにあたってマイナス面も知りたい方はぜひ参考にしてください。
プロテインに副作用はある?
プロテインは英語で「タンパク質」を意味しており、その名の通り不足しがちなタンパク質を手軽に摂れるようにした健康食品です。
そのため、健康的な人に向けて作られたものであり、薬のような何かを治す効果はありません。
「副作用」は一般的に薬に利用される言葉であり、プロテインなどの健康食品には必ずしも適切な表現ではないと言えます。
では、プロテインを飲むことで「デメリットは何もないのか?」というと、必ずしもそうとは言い切れません。
プロテインがカラダに適さないという方は少なからず存在しており、腎臓や肝臓に持病を抱えている方は特に注意が必要です。
しかし一方で、健康体の人がプロテインを飲んだことで病気になったという確固たるエビデンスが存在していないのも事実。
なので、プロテインを飲むときには「プロテインに記載されている摂取量を守る」ことで安全に利用することができます。
プロテインのデメリットに関しては、他にも乳糖不耐症による腹痛や下痢もあります。
これは牛乳に含まれている乳糖(ラクトース)を消化吸収するためにはラクターゼという消化酵素が必要になります。
しかし、乳糖不耐の人の場合はラクターゼの分泌量が少なく、小腸で吸収ができず大腸の腸内細菌によって酸やガスが発生する原因となります。
ただ、この乳糖不耐症は個人差があり、たくさん乳糖を摂取することでお腹の調子が悪くなる方もいれば、少しなら症状が出ないという方もいます。
なので、結局のところ自分の体調と相談しながらプロテインを摂取する必要があり、必ず症状が出るという方はホエイプロテインやカゼインプロテインではなく、ソイプロテインやWPIのホエイプロテインの活用がおすすめです。
ホエイプロテインのプロテイン含有率の高いWPIの場合、通常のプロテインよりもろ過される回数が多いため、ほとんど乳糖を含んでいません。
また、乳糖不耐症の対策として数回にわけて摂取したり、毎日飲む習慣をつけたりすることで乳糖が分解されやすようにすることができます。
プロテインに限ったことではないですが、高タンパク質な食事による腸内環境の悪化も考えられます。
腸内環境が悪化することで、脂肪をエネルギーとして活用する働きが弱まることで体脂肪の蓄積がされやすくなります。
そうならないためには、タンパク質+食物繊維がとても重要。
食物繊維の中でも特に水溶性食物繊維は善玉菌を増やすことができるので、野菜と一緒に海藻類も摂取するようにしましょう。
プロテインは適量を飲もう!
プロテインの過剰摂取はカラダに悪影響を及ぼす可能性があるため、適量を摂取することが大切です。
そのためには、1日の適切なタンパク質量を知る必要があります。
特に運動やスポーツを日常的に行わない人の場合は体重×0.66gのたんぱく質、運動やスポーツを日常的に行う人は体重×1.4~2g程度のたんぱく質を摂取するのが目安となります。
例えば、日常的に運動をしている体重70kgの人の場合、98~140gのタンパク質の摂取が目安。
しかし、これらはあくまでも目安となり、ハードなトレーニングを行う人の場合はこれよりも多く摂取することも推奨されています。
トレーニングを行うことで筋肉合成が高まりますが、材料となるタンパク質が不足すると筋肉は作られません。
そのため、トレーニング量の多くなる多関節トレーニングの場合には、トレーニング後に30g程度の摂取も効果的です。
タンパク質の摂取に関しては、1度にたくさんの量を摂取するのではなく、数回に分けて摂取するのが重要です。
というのも、タンパク質を1度で100g近く摂るのは現実的でないうえ、吸収できなかった分は排出されたり体脂肪として蓄積されてしまいます。
タンパク質が一度に吸収できる量は約40g程度と言われているので、一度にたくさん摂取しても筋肉の材料になるとは言えません。
また、反対にタンパク質摂取量が少なすぎる場合もNGで筋肉合成を促すことができないので、一回で20~30g程度を摂取するのが効果的です。
まとめ
今回はプロテインの副作用について解説しました。
プロテインは健康体の人が飲んでも大きなデメリット示すエビデンスがないというのが現状です。
そのため、プロテインを利用するときには「1日の適切なタンパク質量」と「プロテインに記載されている摂取量を守る」ことを意識して利用するのが大切。
また、カラダになにか不調が出た場合には無理に利用するのではなく、医師に相談するようにしましょう。