筋トレと聞くと「ただ筋肉がつくだけ」と考えがち。
しかし、筋トレにはたくさんの魅力的な効果があり、ストレスの緩和や生活習慣病の改善、睡眠の質の向上など、健康状態の向上にも役立ちます。
今回は、そんな「筋トレで得られる効果」について解説。
これから筋トレを始めようと思っている方は、ぜひ参考にしてくださいね!
筋トレの効果
基礎代謝の向上で太りにくいカラダに
呼吸や消化、心臓を動かすなど、人間は何もしていない状態でもエネルギーを消費しています。
この何もしていない状態でも必要となるエネルギーを「基礎代謝」と言います。
では、この「基礎代謝」が筋トレとどのように関係しているのか。
それは、基礎代謝の大部分(約20%)を占めるのが筋肉であり、筋肉が増えれば基礎代謝も向上するということ。
筋肉1kgが消費するエネルギーは13kcalと言われており、筋肉が1kg増えれば1ヵ月で390kcalの消費につながります。
しかし、筋肉1kgを増やすのはなかなか大変な上に、増えたとしても1日13kcalの消費しかしないのも事実。
そうなれば「筋トレはあまり効果的ではないのでは?」と思ってしまいます。
そこで重要になるのが、「筋肉は何もしなくても日々生まれ変わっている」ということ。
そして、この筋肉の合成と分解にはたくさんのエネルギーを必要としています。
よく「筋肉量の多い人は太りにくい」と言われていますが、この筋肉の分解と合成が大きく関わっています。
筋肉1kgあたりの合成と分解には約540kcalを必要とし、筋肉量の約1.8%が日々生まれ変わります。
となると、体重50kgで筋肉量が17kgの女性と体重50kgで筋肉量が20kgの女性を比べた場合、1ヵ月間で870kcalもの違いが出る計算に。
筋トレは時間がかかるが確実にカラダに大きな変化をもたらしてくれます!
引き締まったキレイなカラダに
体重は同じなのに引き締まって見える人がいますが、これは筋肉量と脂肪量に大きく関係しています。
筋肉量が多い人は引き締まって見え、筋肉量が少なく脂肪が多い人は太く見えます。
これは筋肉と脂肪の密度の違いで、同じ重さでも密度の低い筋肉が細く、引き締まって見えます。
筋肉を増やすためには筋トレが欠かせませんが、どうしても時間がかかってしまいます。
しかし、無理なダイエットで体重を急激に落としてしまえば、筋肉量も減ってキレイなカラダとは言えません。
そこで重要となるのが、高タンパクで低カロリーな食生活に加えて筋トレをする方法。
よく行われるダイエット方法がキレイで引き締まったカラダを手に入れるための近道です。
高タンパク質の食事がどうして重要なのかについては、以下の記事で解説しているのでぜひ参考にしてください。
むくみや冷えの改善
筋トレをすれば筋肉量を増やし、痩せやすくメリハリのあるカラダにしていくことが可能。
しかし、先ほど述べたように筋肉量を1kg増やしても、1日で約13kcal程度の消費しかしないのも事実です。
では、有酸素運動を追加して脂肪燃焼を促すとどうなるのか。
体重50kgの人が1時間ウォーキングして消費できるカロリーは、約160kcal。
1時間頑張っても、ご飯1杯分のカロリー消費しかできません。
この事実を踏まえれば、多くの人が1時間ウォーキングするよりもご飯を我慢する方を選ぶのではないでしょうか。
では、筋トレと有酸素運動に意味がないのかというとそうではなく、筋トレは長期的に基礎代謝を向上させ、有酸素運動は血流を増やす効果があります。
ふくらはぎは「第二の心臓」とも言われ、血液を足から心臓まで流すポンプのような役割を担っています。
つまり、血流を促すふくらはぎを動かすことでむくみの改善や疲れにくいカラダにしていくことができるということです。
筋トレにおいても同じことが言え、カラダ全体を鍛えることで血行を改善することができます。
血液が滞っていると冷えの原因にもなるので、筋トレでむくみと冷えを改善しましょう。
ストレスの解消
日本人は欧米人よりもうつ病などの精神病にかかりやすいのをご存じでしょうか?
日本人の大半は幸せホルモンとも言われているホルモンの量が少なく、これによってネガティブな感情になりやすいと言われています。
では、この精神病と筋トレにどのような関連があるのか。
それは、筋トレをすることで幸せホルモンであるセロトニンなどのホルモン分泌され、不安を減らす効果があるというもの。
この効果に関しては性別や年齢に関係なく改善されるので、不安感を取り除きたいすべての人に筋トレは効果的です。
「最近ネガティブになってきた…」「どうしても気分が晴れない…」という人こそ筋トレをおすすめします!
脳の活性化で仕事や勉強の効率UP
筋トレをすることで脳が活性化され、集中力や考察力、記憶力が向上し、仕事や勉強のパフォーマンスがアップすることが良く知られています。
筋トレをすることによって血流を向上させ、ドーパミンによる気分の向上も関連しているとも言われています。
また、テストステロンというホルモンに関しては40歳をピークに減少傾向にありますが、筋トレをすることで血中のテストステロン濃度を高めることができます。
このテストステロンには自信や集中力を高める効果があり、筋肉を増やすのにも欠かせないホルモンです。
アンチエイジング効果で美肌に
筋トレを日常的に行っている人を見ると、年齢よりも若く見えることが良くあります。
その理由の一つとなるのが、成長ホルモンの分泌です。
筋トレをすることで成長ホルモンが分泌され、骨や筋肉、臓器などの組織の他、髪の毛や皮膚などの働きを活性化させます。
この成長ホルモンは歳とともに減少していく傾向にあり、筋トレは人為的に成長ホルモンを増やせる方法のひとつです。
肌に関して言えば、美肌を保つのに欠かせないターンオーバーを促し、若々しくキレイな肌を保つ効果も期待できます。
また、脳のアンチエイジングにおいても筋トレは有効だと言われており、筋トレ後に高齢者の記憶力が向上したという研究結果も。
若々しい見た目だけでなく、カラダの内側も若々しく保つのに筋トレは効果的です。
睡眠の質を向上させて健康的なカラダに
「最近寝つきが悪い…」「寝ても疲れが取れない…」そう悩んでる人も多いのではないでしょうか。
一見、筋トレと睡眠には深い関係がなさそうに感じますが、実は密接に関係しています。
というのも、筋トレを習慣的に行うことで睡眠時間は変わらずに、睡眠の質を向上させることができるのです。
この睡眠の質の改善には、筋トレの強度や頻度の影響も関係しており、強度は高く頻度も多い方が睡眠の質の向上に適しています。
睡眠の質が向上する理由にはいくつかあり、筋トレによるホルモン分泌や心拍数の増加、睡眠中の体温などが関連していると考えられています。
筋肉を増やすだけでなく、睡眠の質も向上させる筋トレをやらない理由が見当たらないですね。
まとめ
筋トレにはとてもたくさんの効果が期待でき、心身ともに健康な状態になることができます。
筋トレは、手軽に行えるトレーニングから始め、長く続けていくことが大切です。
また、自分に合った無理のないトレーニングを心掛けるのも大切ですよ。
ぜひ、高まったモチベーションを筋トレにぶつけてくださいね!