BCAAの効果と飲むタイミング|疲労回復や筋肉痛軽減についても解説

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BCAAを飲む男性

筋肉を作る際に欠かせないアミノ酸ですが、その中でも特に注目されているのがBCAAです。

今回はBCAAにはどんな効果があるのか、正しい飲むタイミングはいつかについて解説していきます。

  • BCAAの効果を知ってから取り入れたい
  • 正しいBCAAの飲み方を知りたい

そんな方はぜひ参考にしてください。

目次

BCAAは3つのアミノ酸の総称

BCAA

タンパク質を構成するアミノ酸は20種類あります。

タンパク質を構成する20種類のアミノ酸

メチオニン/リジン/フェニルアラニン/スレオニン/ヒスチジン/トリプトファン/バリン/ロイシン/イソロイシン/アラニン/アルギニン/アスパラギン/アスパラギン酸/システイン/グルタミン/グルタミン酸/グリシン/プロリン/セリン/チロシン

その中でも体内で合成できないアミノ酸を必須アミノ酸といい、9種類あります。

9種類の必須アミノ酸

メチオニン/リジン/フェニルアラニン/スレオニン/ヒスチジン/トリプトファン/バリン/ロイシン/イソロイシン

BCAA(分岐アミノ酸)は必須アミノ酸9種類の内の3つのアミノ酸の総称のことをいい、筋肉中の必須アミノ酸の約40%を占めている重要なアミノ酸です。

BCAAに含まれる3つのアミノ酸

バリン/ロイシン/イソロイシン

BCAAは特に筋トレなどの運動時において不足しやすくなるため、必要に応じて摂取するのが望ましいアミノ酸でもあります。

BCAAの3つの効果

筋肉を鍛えている男性

BCAAには主に以下の4つの効果が期待できます。

  • 筋肉の分解を抑制
  • 筋肉の合成を促進
  • 筋肉疲労の軽減と疲労回復

以下で詳しく解説していきます。

筋肉の分解を抑制

BCAAには主に以下の2つの役割があります。

  • 筋肉の材料になる
  • 筋肉のエネルギー源になる

そのうち、筋肉の分解の抑制と関係性が深いのは「筋肉のエネルギー源になる」という役割です。

筋肉を動かすときは主に筋肉に蓄えられている筋グリコーゲン(糖質)や脂肪をエネルギー源として活用しますが、これらが不足したときはBCAAからエネルギーを生み出します。

しかし、BCAAをエネルギー源として活用するためにはBCAAを蓄えている筋肉を分解する必要があり、筋肉を増やすためにトレーニングを行っているのにエネルギーを得るために筋肉を分解してしまっているという状況になります。

そのような状況を防ぐために、運動前・運動中にBCAAを補うことで血中のBCAA濃度を高め、トレーニング中の筋肉の分解を抑制し、結果的にトレーニングの効果を高めるサポートをすると考えられています。

筋肉の合成を促進

BCAAには筋肉の合成を促進する効果も期待でき、そこで重要になるのがBCAAに含まれる「ロイシン」というアミノ酸です。

ロイシンには、筋肉の合成を促すスイッチのような役割を持つm-TOR(エムトール)を活性化させる働きと筋肉の分解を抑制する働きがあり、これによって筋肉の合成が促進されます。

筋肉の合成を促すスイッチは運動(特に筋トレ)を行うことでも刺激されるので、BCAAの摂取と合わせて筋トレを行うことが重要です。

筋肉疲労の軽減と疲労回復

BCAAには筋疲労を抑制する効果と筋肉痛の軽減効果が期待できます。

筋疲労の軽減に関しては、瞬発的動作で使われる筋線維である速筋線維の多い筋肉(大腿直筋や外側広筋など)で、筋疲労の抑制効果が報告されています。

また、中枢性の疲労物質であるセロトニンの量を減らすことで、運動による疲労を軽減する可能性もあります。

運動後の筋肉痛におけるBCAAの効果に関しては、トレーニングによって筋損傷を起こなってすぐではなく、24時間・48時間・72時間・96時間後における筋肉痛に対する効果が期待できます。

また、筋肉痛におけるBCAAの効果は、筋損傷を行う以前にBCAAを長期間(7日間以上)にわたって摂取していること、摂取量が多い(1日5g以上)ことが筋肉痛を軽減する要因の一つとして考えられています。

BCAAの副作用と注意点

BCAAを飲む男性

BCAAの代謝は筋肉で行われるため、基本的には副作用はないといわれています。

しかし、BCAAを一度に大量に摂取してしまうと、小腸のアミノ酸濃度が高まりお腹が緩くなってしまう可能性があります。

また、長期的な摂取によって肝臓や腎臓に負担をかけてしまう可能性があるので、適切な量を摂取するように心掛けることが大切です。

BCAAの摂取量と飲むタイミング

計量したBCAA

ここではBCAAの適切な摂取量と飲むタイミングについて解説していきます。

BCAAの摂取量の目安は2g以上

BCAAの運動時の効果を得るためには最低でも2g以上の摂取が推奨されています。

また、筋疲労の軽減や筋肉痛の軽減効果を望む場合はそれよりも多く、5g以上の摂取が必要量と考えられています。

BCAAの飲むタイミングは運動の30分前から

BCAAの飲むタイミングとしてベストなのは運動の30分前からです。

BCAAは摂取後、30分ほどで血中濃度がピークに達するため、運動の30分前に摂取し始めて運動が終わるまでに飲み切るようにすることで、運動時のBCAAの効果を最大限に享受できると考えられています。

また、運動後よりも運動前にBCAAを飲むことで、筋疲労の増加を抑制できるといったメリットもあります。

BCAAについてのQ&A

BCAAとEAAの違いは?

BCAAとEAAの違いはアミノ酸の数です。BCAAにはアミノ酸が3種類含まれているのに対し、EAAにはアミノ酸が9種類含まれています。BCAAとEAAの違いについてはこちらの記事で解説しています。

BCAAとプロテインの違いは?

BCAAとEAAの違いはアミノ酸の数です。BCAAにはアミノ酸が3種類含まれているのに対し、プロテインにはアミノ酸が20種類含まれています。

BCAAは寝る前に飲んでもいい?

BCAAは寝る前に飲んでも問題ありません。ただし、BCAAは吸収スピードが早いため、筋肉の分解を抑える目的の場合は、ゆっくりとアミノ酸が吸収されるカゼインプロテインの活用がおすすめです。

BCAAは筋トレしない日に飲んでもいい?

BCAAは筋トレしない日に飲んでも問題ありません。筋肉の分解を抑制を目的とする場合は、素早くアミノ酸を吸収させたい起床後がおすすめです。

BCAAは飲み過ぎるとどうなる?

BCAAは飲み過ぎると小腸のアミノ酸濃度が高まりお腹が緩くなってしまう可能性があります。

BCAAは肝臓に悪い?

BCAAは長期的な摂取によって肝臓や腎臓に負担をかけてしまう可能性があるので、適切な量を摂取するように心掛けることが大切です。

BCAAを取り入れて筋トレの効果を高めよう

BCAAを計量する男性

今回はBCAAの効果と飲むタイミングについて解説しました。

BCAAを取り入れることで、トレーニング時の筋分解の抑制や筋合成の促進、トレーニング後の筋疲労の軽減といった効果が期待できます。

また、BCAAはトレーニングの30分前に取り入れることで、効果を最大限に高められると考えられています。

ぜひトレーニング時にBCAAを活用し、トレーニングの効果を高めてください。

参考
Attenuating Muscle Damage Biomarkers and Muscle Soreness After an Exercise-Induced Muscle Damage with Branched-Chain Amino Acid (BCAA) Supplementation: A Systematic Review and Meta-analysis with Meta-regression
アミノ酸スポーツ栄養科学ラボ「筋肉の疲労回復、コンディショニングをサポート!『ロイシン高配合必須アミノ酸ミックス』」
Nutritional Compounds to Improve Post-Exercise
「分枝アミノ酸摂取の有無が運動負荷中の筋疲労に及ぼす影響」山下 司,石堂 一巳,柳澤 幸夫

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