筋トレのときに必ず行うのが屈伸運動ですよね。この屈伸運動には関節が深く関係しており、どの範囲で筋肉を動かすかによって筋トレの効果は変わってきます。
そこで今回は、筋トレの効果を上げるために意識したい可動域について解説していきます。「いまいち筋トレの効果が出ない」「正しい動作範囲が知りたい」という方は、ぜひ参考にしてくださいね。
・目次
可動域とは?

可動域とは、筋トレで動作する範囲のことで、最大限の可動域をフルレンジ、中間の可動域をパーシャルレンジと言います。
例えばスクワット場合、立った状態から深くしゃがむのがフルレンジで、浅くしゃがむのがパーシャルレンジになります。
上腕二頭筋を鍛えるトレーニング方法であるアームカールの場合、ひじの角度は0°~130°の範囲で動作します。
この0°~130°までの範囲がフルレンジで、真ん中にあたる70°付近がパーシャルレンジになります。
トレーニングを続けると疲れで持ち上げる力がなくなり、可動域が狭くなっていきますよね?
これはフルレンジでのトレーニングがきつくなり、体が無意識に最大筋力を発揮できるパーシャルレンジ内での動きにしようとすることで起こるものです。
また、最大筋力は中間地点で最大筋力を発揮します。
・可動域を目いっぱい使うことをフルレンジ
・中間の可動域を使うのがパーシャルレンジ
・フルレンジよりもパーシャルレンジの方が力が大きい
フルレンジの特徴は?

フルレンジは可動域を目いっぱいに使ったトレーニングですが、最大筋力が発揮されるのは中間の範囲で動かすパーシャルレンジです。
しかし、最大筋力を使うパーシャルレンジよりもフルレンジの方が筋肥大には効果的だと言われています。
パーシャルレンジの方が最大筋力が使われているため、総負荷量が高いように感じられますが、実際のところ最近の研究でフルレンジの方が総負荷量が高いという結果が示されました。
上腕二頭筋を鍛えるアームカールでは、0°~130°までの範囲の中で最大筋力とされる70°付近のパーシャルレンジで動かすのではなく、0°~130°のフルレンジでトレーニングした方が筋肉に与える負荷が大きくなり、筋肥大がしやすくなります。
・筋肥大に効果的な理由は総負荷量が大きくなるから
パーシャルレンジの特徴は?

パーシャルレンジでは最大筋力を発揮することができるため、フルレンジよりも高重量を扱くことができます。
しかし、筋肥大のためにはフルレンジでのトレーニングの方が効果的なので、基本的にはフルレンジでのトレーニングをするようにしましょう。
では、パーシャルレンジでのトレーニングは使えないのかというとそうではありません。
筋肉に最大限の負荷をかけるオールアウトする場合や負荷量を変えにくい自重でのトレーニングに有効です。
自重で行う腕立て伏せや懸垂では、重量を変えることが難しいので、初めはパーシャルレンジでトレーニングを行い、徐々に可動域を拡大していくことで最終的に腕を伸ばした状態で腕立て伏せや懸垂ができるようになります。
また、パーシャルレンジの場合、フルレンジでのトレーニングよりも筋肉への負担が少ないため、ケガのリスクが低いと言われており、筋肉肥大にはフルレンジが有効ですが、ケガへのリスクを避ける場合はパーシャルレンジでのトレーニングが有効です。
・オールアウトする場合や自重でのトレーニングに有効
・パーシャルレンジはフルレンジよりもケガのリスクが低い
パーシャルレップ法で筋肥大

最大筋力を生み出すパーシャルレンジ。これを上手く利用した筋トレ方法にパーシャルレップ法というトレーニング方法があります。
パーシャルレップ法は最大限まで追い込んだ後、動かせる範囲で小刻みに上げ下げの動作を行う筋トレ方法で、限界まで筋肉を追い込むことができるトレーニング方法です。
例えばベンチプレスの場合、胸につけて上げるというフルレンジのトレーニングを行いますが、目標の回数まで届かないということもありますよね。
10回やる予定だったが9回しかできなかった場合、パーシャルレップ法を用いて持ち上げることができる範囲内で上げ下げを行います。
ここでパーシャルレップ法を使うことで、通常ならばそこで終わってしまうものをさらに追い込むことができ、筋肥大につなげることができます。
・オールアウトすることができるため筋肥大に効果的
可動域の違いで意識すること

ここでは、筋トレの効果に影響する可動域で、注意すべきポイントを解説していきます。普段のトレーニングで、可動域について特に意識してこなかったという方はぜひ参考にしてくださいね!
フルレンジは最大範囲の直前まで
フルレンジでのトレーニングの方がパーシャルレンジでのトレーニングよりも効果的に筋肥大していくことができます。
そのため、多くの人が最大範囲の限界まで反復運動を繰り返してしまいがちですが、これは反対に筋肉への負荷が抜けてしまう原因になります。
例えばアームカールの場合、腕を伸ばしきった状態と腕を曲げきった状態のときに筋肉への負荷が抜けた状態になります。
なので、この筋肉への負荷が抜ける直前まで上げ、負荷が抜ける直前まで下げるのが1番効果的な方法になります。
・負荷が抜けないように可動域の最大範囲より前で反復動作をする
パーシャルレンジで無理に高重量を扱わない
パーシャルレンジでは最大筋力が動員されるため、フルレンジよりも高重量を扱うことが可能になります。
しかし、無理に高重量を扱うことでフォームが崩れてしまうだけでなく、せまい可動域でしか動作できないため、筋肉への負荷が不十分になります。
総負荷量が少ないと筋肥大には効果的だと言えないので、無理な重さを扱うのではなく、フルレンジで反復できる重さを利用してトレーニングするのが大切です。
・高重量はフォームが崩れるだけでなく筋肉への負荷が不十分になる
可動域を広げるストレッチも効果的
可動域を広げることでケガを防ぐことに繋がるだけでなく、筋肥大の効果も高めることにつながります。
筋トレの効果には総負荷量が関係していますが、可動域が広がることで運動範囲が増えるので総負荷量も高くなります。
また、エキセントリック収縮というスクワットで言う下げる動作では、持ち上げるポジティブな動作よりも筋肉が使われており、筋肥大に効果的だと言われています。
・可動域が広がることで総負荷量が高まる
・エキセントリック収縮の範囲も拡大する
まとめ
今回は筋トレを効果的に行うために必要な可動域について解説しました。
可動域を意識することで普段のトレーニングをより効果的に行うことができるので、ぜひ参考にして実践してみてくださいね!
コメントを残す