オートミールの栄養とカロリー|白米と玄米との比較についても解説

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オートミール

オートミールは健康によい主食として注目されており、タンパク質や食物繊維、ビタミン・ミネラルなど、現代人に不足しがちな栄養素が豊富に含まれています。

本記事では、オートミールの栄養成分やカロリーを量別に解説するとともに、白米や玄米との違いや使い分け方もわかりやすく紹介します。ぜひ、主食選びの参考にしてください。

目次

オートミールのカロリーと栄養成分

オートミール

オートミールの主原料であるオーツ麦(えんばく)は、白米や玄米に比べて栄養バランスに優れ、特に食物繊維やタンパク質、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。オートミール100gあたりのカロリーと主な栄養成分は以下の通りです。

オートミールの栄養成分含有量
カロリー350kcal
タンパク質13.7g
脂質5.7g
糖質59.7g
食物繊維9.4g
ビタミンB10.2mg
ビタミンB60.11mg
鉄分3.9mg
カルシウム47mg
マグネシウム100mg
亜鉛2.1mg
参照:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

ダイエットや腸内環境の改善、持続的なエネルギー補給にも役立つことから、朝食や間食として取り入れる方が多くいます。ここでは、オートミールに含まれる主な栄養成分について、詳しく解説していきます。

オートミールのタンパク質

オートミール

オートミールは、穀物の中でもタンパク質含有量が高く、植物性のタンパク源として大変優れています。オートミール100gあたりのタンパク質量は13.7gで、白米の6.1gや玄米の6.8gと比べてかなり多く含まれていることがわかります。また、オートミールのタンパク質は、体内で合成できない必須アミノ酸をバランスよく含んでおり、特にロイシンやイソロイシンなど、筋肉の合成や修復に関わる成分が含まれているのも特徴です。

朝食にオートミール30g(およそ1/3カップ程度)を摂ると、約4gのタンパク質を手軽に補うことができます。これに牛乳や豆乳、ヨーグルトなどの動物性・植物性タンパク質を組み合わせれば、1食あたりのタンパク質摂取量は10gを超えます。

オートミールは主食でありながら、タンパク質源としての役割も果たしてくれ、特に筋トレや美容目的でタンパク質の摂取量を意識している方にとっては、手軽に栄養を補える頼もしい存在といえます。

オートミールの糖質

オートミール

オートミールの糖質は白米に比べてやや少なく、血糖値の急上昇を抑える低GI食品としてよく知られています。オートミール100gあたりの糖質量は59.7gで、白米72.6gや玄米71.3gに比べてやや低めです。

さらに特筆すべきは、その質にあり、オートミールに含まれる糖質は、消化吸収が緩やかな複合炭水化物が中心で、食後の血糖値上昇を抑える働きがあります。これは、血糖値の急激な上昇を避けたい糖尿病予防やダイエットにおいて大きな利点といえます。

GI値(グリセミック・インデックス)を比較すると、白米は約80〜85と高めであるのに対し、オートミールは約55前後と中程度。つまり、同じ炭水化物でも体内への影響が穏やかです。そのため、朝食にオートミールを取り入れることで、午前中の血糖値を安定させ、集中力やエネルギー持続にもつながります。

糖質を制限したい人や血糖値管理を意識している人には、オートミールは理想的な主食代替といえます。ただし、トッピングに甘味料やフルーツを加えすぎると、糖質過多になる可能性もあるため、全体のバランスを見ながら摂取することが大切です。

オートミールの脂質

オートミール

オートミールは低脂質でありながら、良質な脂質を含んでいます。オートミール100gあたりの脂質量は5.7gと非常に少なく、白米0.9gよりはやや多めですが、その脂質の多くは体に良いとされる不飽和脂肪酸です。特に、オートミールにはリノール酸などの植物性の脂肪酸が含まれており、悪玉コレステロール(LDL)の低下や動脈硬化予防も期待できます。

朝にオートミール30gを摂取すると、脂質はわずか1.7g程度にとどまります。加えて、ナッツやアボカド、亜麻仁油などと一緒に摂ることで、脂質の質をさらに高めることができます。脂質=太るというイメージを持たれがちですが、良質な脂肪は細胞の構成やホルモン生成に欠かせない大切な栄養素です。

オートミールは低脂質ながら健康的な脂肪をバランスで、ダイエット中の脂質管理や脂質異常症の予防・改善としても役立ちます。

オートミールのビタミン・ミネラル

オートミール

オートミールは、ビタミンB群や鉄・マグネシウムなどのミネラルを豊富に含み、代謝や体調管理にも貢献します。オートミールには、エネルギー代謝に欠かせないビタミンB1・B6や貧血予防に役立つ鉄、骨や神経の健康を支えるマグネシウム、亜鉛などがバランスよく含まれています。特に、オーツ麦は精白されていない全粒穀物であるため、精製された白米よりもビタミン・ミネラルが多く残っているのが特徴です。

30gのオートミールで、1日に必要な鉄分の約12%、マグネシウムの約10%、ビタミンB1の約6%を摂取することができます。これに卵や乳製品、果物を組み合わせれば、ビタミン・ミネラルの摂取効率をさらに高められます。

オートミールは定番のダイエットフードとしてだけでなく、現代人に不足しがちな微量栄養素を効率よく摂取できる機能的な食品といえます。

量別の栄養価とカロリーの比較

オートミール

オートミールは摂取量によって得られる栄養価やカロリーが大きく変わります。朝食で軽めに食べたいときや運動後のエネルギー補給、ダイエット中のカロリー調整など、目的によって最適なグラム数を選ぶことが大切です。

ここでは、30g・40g・50g・60gの4パターンに分けて、栄養成分とカロリーを具体的に比較しながら、それぞれの適した活用シーンもご紹介します。自分のライフスタイルや食事の目的に合った分量選びの参考にしてください。

オートミール30gの栄養成分とカロリー

オートミール

オートミール30gは、軽食や間食、ダイエット中にちょうどよい分量です。主な栄養価は以下の通りです。

オートミール30gの栄養成分含有量
カロリー105kcal
タンパク質4.11g
脂質1.71g
糖質17.91g
食物繊維2.82g
ビタミンB10.06mg
ビタミンB60.033mg
鉄分1.17mg
カルシウム14.1mg
マグネシウム30mg
亜鉛0.63mg
参照:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

ごく軽めの朝食やヨーグルトにフルーツを加えて手軽なヘルシーおやつとして取り入れるのに適しています。朝食をあまり食べない方や糖質を控えたい方にはぴったりの量です。さらに、プロテインや豆乳などと合わせれば、栄養バランスも高められます。血糖値のコントロールや食物繊維摂取が目的の方にとって、控えめな量でも満足感を得られるのが30gの魅力です。

オートミール30gが適したシーン
  • 食欲がない朝の軽食
  • 低カロリーを意識したダイエット中の朝食
  • ヨーグルトやスムージーと合わせた間食

オートミール40gの栄養成分とカロリー

オートミール

オートミール40gは、軽めの主食として活用しやすい量になります。主な栄養価は以下の通りです。

オートミールの栄養成分含有量
カロリー140kcal
タンパク質5.48g
脂質2.28g
糖質23.88g
食物繊維3.76g
ビタミンB10.08mg
ビタミンB60.044mg
鉄分1.56mg
カルシウム18.8mg
マグネシウム40mg
亜鉛0.84mg
参照:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

しっかりとした栄養補給を意識しつつも、カロリーオーバーを避けたい人にちょうど良いです。調理例としては、ミルクがゆ風にしてバナナやナッツを加えると、腹持ちのよい一皿になります。バランスよくエネルギーと栄養を摂りたいけれどカロリーは抑えたい、そんなときに最適な中間量が40gになります。

オートミール40gが適したシーン
  • 忙しい朝のしっかり系朝食
  • ジム前のエネルギー補給
  • 野菜スープやスムージーと合わせる一食置き換え

オートミール50gの栄養成分とカロリー

オートミール

オートミール50gは、1食分の主食として十分なボリュームがあります。主な栄養成分は以下の通りです。

オートミールの栄養成分含有量
カロリー175kcal
タンパク質6.85g
脂質2.85g
糖質29.85g
食物繊維4.7g
ビタミンB10.1mg
ビタミンB60.055mg
鉄分1.95mg
カルシウム23.5mg
マグネシウム50mg
亜鉛1.05mg
参照:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

ご飯の代わりに主食として使いたい場合にぴったりな分量です。調理例としては、オートミールリゾットや炒めオートミール(チャーハン風)にすれば、白米に代わるメニューとして満足感があります。食事全体でカロリー管理を行いつつ、満腹感と栄養も得たいという方にとって理想的といえます。

オートミール50gが適したシーン
  • ランチや夕食の主食代替
  • 筋トレ後のタンパク質と糖質補給
  • しっかり食べたいけれどヘルシーにしたい食事

オートミール60gの栄養成分とカロリー

オートミール

オートミール60gは、エネルギー消費が多い方や1食で栄養をしっかり摂りたいときに最適な量になります。主な栄養成分は以下の通りです。

オートミールの栄養成分含有量
カロリー210kcal
タンパク質8.22g
脂質3.42g
糖質35.82g
食物繊維5.64g
ビタミンB10.12mg
ビタミンB60.066mg
鉄分2.34mg
カルシウム28.2mg
マグネシウム60mg
亜鉛1.26mg
参照:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

60gはスポーツをしている方や増量期の方、または1日1〜2食に制限しているような方におすすめです。加える具材次第で、500kcal前後の高栄養価な1食を作ることもできます。

オートミール60gが適したシーン
  • 運動後のリカバリーミール
  • 1日2食生活での主食
  • 食欲旺盛な子どもや成長期の食事

オートミールと白米・玄米の比較

穀物

オートミールを日常の食事に取り入れる際に、白米や玄米と比べてどう違うのか、という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。実際、オートミールは単なるダイエット食品ではなく、白米や玄米とは異なる栄養的メリットや使いやすさを備えた優秀な主食です。

ここでは、栄養成分・使いやすさ・適したシーンという3つの視点から、オートミールと白米・玄米の違いをわかりやすく比較していきます。ご自身のライフスタイルに合った主食選びの参考にしてください。

栄養成分の比較

オートミール
スクロールできます
食品名カロリータンパク質脂質糖質食物繊維ビタミンB1ビタミンB6鉄分カルシウムマグネシウム亜鉛
オートミール350kcal13.7g5.7g59.7g9.4g0.2mg0.11mg3.9mg47mg100mg2.1mg
白米347kcal7.4g0.9g77.2g0.5g0.06mg0.08mg0.5mg5mg18mg1.6mg
玄米346kcal6.8g2.7g71.3g3g0.41mg0.45mg2.1mg9mg110mg1.8mg
※100gあたりの栄養成分
参照:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

オートミールは、白米や玄米と比べて、タンパク質や食物繊維、ビタミン・ミネラルの面で優れており、より栄養価の高い食品といえます。白米は精製されているため食物繊維やビタミンB群が少なく、主に糖質が中心のエネルギー源です。

一方、玄米は精製されていないぶん、食物繊維やミネラルが豊富ですが、消化に時間がかかるという面もあります。オートミールは、全粒のオーツ麦を加工したもので、玄米と同等、あるいはそれ以上に食物繊維やミネラルを含みながら、消化もしやすいという点が特徴です。

例えば、100gあたりの食物繊維量を見ると、白米は0.5g、玄米は3.0g、オートミールは9.4gと大きな差があります。また、タンパク質も白米の約2倍以上含まれており、鉄分やマグネシウムなどのミネラル含有量も豊富です。糖質量も白米に比べて低めで、血糖値の上昇を抑えやすい低GI食品としても知られています。

健康維持や栄養バランスを意識するなら、オートミールは白米・玄米に比べて非常に優れた選択肢といえるでしょう。特に食物繊維を意識して摂りたい方にはおすすめです。

使いやすさの比較

オートミールを調理する女性

オートミールは調理時間が短く、アレンジの幅も広いため、日常的に使いやすい主食です。白米は炊飯に30分〜1時間程度の時間が必要で、玄米はさらに浸水や長時間炊飯が必要になります。一方、オートミールは水や牛乳を加えて電子レンジで加熱するだけで、わずか1〜3分で食べられる状態になります。

また、甘い系にも塩味系にもアレンジしやすく、料理の幅が非常に広いのも魅力です。忙しい朝でも、オートミールを電子レンジで1分加熱するだけで、すぐに食事が完成します。さらに、ヨーグルトに混ぜて一晩寝かせるオーバーナイトオーツや卵とチーズを混ぜてお好み焼き風にアレンジするレシピも人気です。

白米や玄米のように鍋や炊飯器を使わず、洗い物が少ないのもオートミールの魅力といえます。特に忙しい朝食や一人暮らしの方にとっては、継続しやすい主食として優秀な選択肢になります。

適したシーンの比較

オートミール

オートミール・白米・玄米はそれぞれ適したシーンが異なり、目的に応じて使い分けることで、より健康的な食生活が実現できます。

白米はエネルギー補給を素早く行いたい時に適しており、消化が早いのが特徴です。玄米は栄養価が高く、長時間のエネルギー供給が必要な場合や便通改善を意識した食事に向いています。オートミールは、その中間的な特性を持ちつつも、調理の手軽さと栄養バランスの良さから、幅広いシーンで活用できます。

食品名適したシーン
オートミール忙しい朝の朝食
間食
一人分の食事
栄養を意識した食事
白米トレーニング前後のエネルギー補給
消化の良い食事をしたいとき
玄米便秘対策
ダイエット中

オートミールにグルテンは含まれない

オートミールを食べる女性

オートミールは小麦のような使い方がされることも多く、グルテンは含まれているのか、と疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。結論、オーツ麦そのものにはグルテンは含まれていません。

しかし、製造過程によっては他の穀物からのグルテン混入の可能性があるため、完全なグルテンフリーを目指す方は注意が必要です。ここでは、グルテン混入のリスクについての解説と、グルテンフリー生活でのオートミールの活用方法について詳しく紹介します。

グルテンの混入リスクに注意

グルテンフリー

オートミールそのものにはグルテンは含まれていませんが、製造や流通の過程で他の穀物と混ざるグルテンコンタミネーション(混入)が発生する可能性があります。

オーツ麦は本来、グルテンフリーの穀物です。しかし、多くのオートミール製品は、小麦・大麦・ライ麦などのグルテンを含む穀物と同じ施設・ラインで加工・包装されていることが多く、その際に微量のグルテンが混入することがあります。これは健康に影響がないレベルであることもありますが、セリアック病やグルテン過敏症の人にとっては、わずかなグルテンでも症状が出る可能性があるため、見逃せません。

例えば、スーパーなどでよく見かけるオートミール製品の裏面を確認すると、「本製品は小麦を含む製品と共通の設備で製造しています」といった表示があることが多いです。こうした製品は、完全なグルテンフリーを求める方には適していません。

一方で、「グルテンフリー認証マーク」がついた製品や、「専用ラインで製造」と明記された商品を選べば、グルテン混入のリスクを大幅に抑えることができます。オートミールをグルテンフリー目的で取り入れる際は、原材料だけでなく製造環境まで確認することが大切です。とくにグルテンに敏感な方は、グルテンフリー表示がある製品を選ぶようにしましょう。

グルテンフリー生活への活用例

オートミール

グルテンフリー生活において、オートミールは使い勝手がよく、主食からスイーツまで幅広いレシピに活用できる優秀な食材です。グルテンフリー生活では、小麦製品の代替として、栄養価が高く調理しやすい食品の確保がカギとなります。オートミールはその点で非常に優秀で、パンやパスタに比べて低GIかつ高食物繊維・高タンパクな食材として重宝されます。

また、加工形状によってさまざまな調理法があり、ロールドオーツやクイックオーツはそのまま加熱調理に、オートフラワー(オーツ麦粉)は製菓やパン作りに使えます。グルテンフリー生活の中でのオートミール活用例には、以下のようなものがあります。

  • 朝食にオーバーナイトオーツやミルクがゆ
  • 小麦粉の代用として、オートミール粉でパンケーキやクッキー
  • ハンバーグのつなぎにパン粉の代わりに使用
  • グラノーラやスムージーに混ぜて栄養アップ

また、甘い味付けにも塩味にも対応できるため、味のアレンジもしやすく、飽きずに続けられる点も大きな魅力です。オートミールは、グルテンフリー生活の中で「主食の代替」「栄養補給」「調理の幅広さ」の三拍子がそろった頼れる存在です。グルテンを避けつつ、健康的な食事を実現したい方には、まさに理想的な食材といえるでしょう。

Q&A

オートミールは1日どれくらい食べるのが適量ですか?

一般的には30〜50g程度が目安とされています。目的によって量を調整しましょう。ダイエット中は30g前後、運動後のエネルギー補給には50g程度が適しています。

オートミールはダイエットに向いていますか?

オートミールは低GI・高食物繊維・高タンパクで腹持ちがよく、ダイエットに適しています。血糖値の急上昇を抑え、過食の予防にもつながります。

オートミールは毎日食べても大丈夫ですか?

基本的には問題ありません。ただし、偏った食事にならないように、野菜やタンパク源を組み合わせることが大切です。腸内環境が敏感な方は、様子を見ながら量を調整しましょう。

オートミールは子どもでも食べられますか?

離乳食や幼児食にも取り入れやすい食品です。やわらかく調理してあげることで、消化に優しく栄養価も高いため、成長期の子どもにも適しています。

オートミールを食生活に取り入れよう

オートミール

オートミールは、栄養価の高さ・調理の手軽さ・使い勝手のよさがそろった優秀な主食です。白米や玄米に比べて、タンパク質や食物繊維、ビタミン・ミネラルが豊富で、健康的な食生活の味方になります。

目的に応じて量や活用方法を調整すれば、日々の食事に無理なく取り入れることができます。食事の質を高めたい方は、ぜひオートミールを活用してみてください。

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