インクラインプッシュアップの正しいやり方|鍛えられる部位やコツも解説

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インクラインプッシュアップを行う女性

インクラインプッシュアップは、台や椅子を活用して上体を傾けた状態で行うプッシュアップで、大胸筋下部を効果的に鍛えられるトレーニングです。通常のプッシュアップに比べて負荷が軽減され、初心者から中級者まで取り入れやすいのが特徴です。

この記事では、インクラインプッシュアップの正しいやり方や効果、鍛えられる部位、コツと注意点について詳しく解説します。

目次

インクラインプッシュアップで鍛えられる部位と効果

インクラインプッシュアップを行う男性

インクラインプッシュアップは、主に大胸筋下部を集中的に鍛える効果があります。通常のプッシュアップと比較して角度が異なるため、負荷が軽減されやすく、初心者や体力に自信がない方でも取り組みやすいのが特徴です。また、大胸筋下部だけでなく、三角筋前部や上腕三頭筋にも適度な刺激を与えるため、上半身全体をバランスよく強化できます。

ここでは、インクラインプッシュアップが効果的に鍛える部位とそのメリットについて詳しく解説します。

大胸筋下部の強化

大胸筋

インクラインプッシュアップは、大胸筋下部を効果的に鍛えられる自重トレーニングです。台や椅子を使って上体を高くすることで、負荷が大胸筋下部に集中しやすくなります。これにより、通常のプッシュアップでは鍛えにくい胸の下部を引き締め、胸の厚みを作り出す効果が期待できます。

インクラインプッシュアップを行う際、胸をしっかり張り、肩甲骨を引き寄せながら腕を押し出すことで、より大胸筋下部に効かせることが可能です。また、手幅を広めに取ることで胸への刺激が強まり、上半身を押し上げる際に胸を意識すると効果が高まります。逆に、手幅が狭すぎると上腕三頭筋に負荷がかかりやすくなるため注意が必要です。

また、上体の角度を調整し、自分に合った高さを選ぶこともポイントです。椅子や台の高さが低すぎると負荷が分散しやすくなるため、胸に適度な負荷がかかる高さを選択しましょう。

インクラインプッシュアップを継続することで、大胸筋下部が発達し、胸全体に厚みが出ることで引き締まった体型を手に入れることができます。特に胸を立体的に見せたい人や、大胸筋全体をバランス良く鍛えたい人には欠かせない種目です。

三角筋前部の強化

三角筋

インクラインプッシュアップは、大胸筋下部をメインに鍛えるだけでなく、三角筋前部にも効果的な刺激を与えられます。上体を斜めにして押し出す動作は、肩の前側に負荷が集中しやすいため、肩周りの強化にもつながります。特に、肩が弱くて押し上げ動作が苦手な方にとって、筋力アップに役立つトレーニングです。

三角筋前部を効率よく鍛えるためには、胸だけでなく肩をしっかり意識して動作することが大切です。肩が内側に巻き込まないように、胸を張り、肩甲骨を寄せた状態で腕を伸ばすことで、三角筋前部にしっかりと負荷がかかります。さらに、肩をすくめずに押し上げることがポイントです。

通常のプッシュアップでは、三角筋前部への負荷が分散しがちですが、インクラインプッシュアップは角度の関係で前部に負荷が入りやすい特性があります。肩の前面を重点的に鍛えたい場合、インクラインプッシュアップをルーティンに組み込むことで、肩の立体感が増し、体全体のバランスが整います。

上腕三頭筋の強化

インクラインプッシュアップは、大胸筋下部と三角筋前部に加え、上腕三頭筋も鍛えることができます。特に腕を押し出す動作において、上腕三頭筋が大きく関与するため、腕力強化や腕周りの引き締めにも効果的です。

上腕三頭筋にしっかり効かせるためには、手幅を肩幅程度に保ち、肘を内側に絞る意識が重要です。肘が外に開きすぎると胸に負荷が集中し、上腕三頭筋への刺激が弱まります。動作中はしっかりと腕を伸ばしきり、肘を完全にロックしないことで負荷を持続させましょう。

腕力が不足していると、フォームが崩れて肩に負荷が集中しがちです。そのため、最初は浅めの角度から始め、徐々に傾斜を強めることで適切な負荷を与えることがポイントです。

上腕三頭筋が強化されることで、プッシュアップ全般のパフォーマンスが向上します。普段からインクラインプッシュアップを継続することで、強い腕とバランスの取れた上半身を手に入れることができます。

インクラインプッシュアップの正しいやり方

インクラインプッシュアップを行う女性

インクラインプッシュアップは、台や椅子を使って上体を斜めに持ち上げた状態で動作し、大胸筋下部を効果的に鍛えられるトレーニングです。正しいフォームを意識しないと、肩や肘を痛めるリスクがあるため、正確なやり方をマスターすることが大切です。ここでは、インクラインプッシュアップの正しい手順を詳しく解説します。

STEP
台を用意する

まずは安定した台や椅子を用意します。台の高さは約30〜60cmを目安にしましょう。台が高すぎると負荷が軽くなり、低すぎると通常のプッシュアップに近づいてしまうため、適度な高さを選ぶことが重要です。

STEP
スタートポジションを整える

台の前に立ち、手を肩幅程度に開いて台の縁に置きます。手のひらはしっかりと押し付け、指先を少し外側に向けると安定します。両足を後ろに引いて、体を一直線に保ちましょう。背中が反ったり、お尻が上がりすぎないよう、頭からかかとまでを一直線に保つのがポイントです。

STEP
正しいフォームで上体を下げる

息を吸いながら肘を曲げ、ゆっくりと体を台に近づけます。この際、肘は約45度程度外側に開き、胸を張りながら体を下ろすと大胸筋下部に効きやすくなります。肩がすくまないように意識し、肩甲骨を寄せながら動作を行うことが大切です。胸が台に触れる手前まで下げたら、一瞬静止しましょう。

STEP
正しいフォームで上体を持ち上げる

息を吐きながら腕を伸ばし、体を持ち上げます。この時、肘を完全にロックしないことで筋肉への緊張が持続し、より効果的に鍛えられます。腕だけで押し上げるのではなく、胸の収縮を意識して動作を完了させます。動作中に腰が反らないよう注意し、体幹をしっかり使うことでフォームが安定します。

STEP
回数とセット数を適切に設定する

初心者は10〜12回を3セットが目安です。中級者や上級者は15〜20回を3〜4セットを目安に行いましょう。

インクラインプッシュアップは、正しいフォームで行うことで大胸筋下部にしっかりと効かせることができますが、間違ったやり方をすると肩や肘に負担がかかりやすくなります。特に、腰が反ってしまうと腰痛の原因にもなるため、体幹を締めて一直線をキープすることが重要です。安全に効果的なトレーニングを続けるために、最初は鏡を使ってフォームチェックを行うようにしましょう。

インクラインプッシュアップのコツと注意点

インクラインプッシュアップを行う女性

インクラインプッシュアップは大胸筋下部を効果的に鍛えられる自重トレーニングですが、正しいフォームを習得しないと、肩や肘を痛めるリスクがあるため注意が必要です。特に、腕の開き具合や手幅の調整、肩の位置、台の高さといったポイントを意識することで、効率的に鍛えることが可能になります。

ここでは、インクラインプッシュアップの効果を最大限に引き出すためのコツと注意点について詳しく解説します。

腕の開く角度と手幅を正しく調整する

インクラインプッシュアップで最も重要なポイントの一つが、腕の開き角度と手幅の調整です。この2つを誤ると、胸に効かせられないばかりか、肩や肘に過度な負担がかかり、怪我のリスクが高まります。効果を最大化しつつ安全にトレーニングするために、正しいフォームを理解しておきましょう。

まず、腕の開き角度についてですが、肘は約45度外側に開くのが理想です。これよりも角度が狭すぎると上腕三頭筋に負荷が集中し、広すぎると肩の前面に強い負担がかかります。特に肩を痛めやすい方は、適切な角度を確認しながら行うことが大切です。フォームが崩れやすい場合は、鏡を使って動作をチェックするようにしましょう。

次に、手幅の調整です。肩幅よりやや広めに取ると、大胸筋下部に効きやすくなります。狭すぎると上腕三頭筋に効きやすくなり、広すぎると肘や手首にストレスがかかるため注意が必要です。手の位置を安定させ、しっかりと床や台を押せる幅に調整しましょう。

腕の開き角度と手幅のバランスが取れていると、大胸筋下部への刺激がしっかりと伝わり、トレーニング効果が高まります。肩や肘を痛めないためには、初めは浅い角度で練習し、フォームが安定してから徐々に深くするのがおすすめです。腕を曲げ伸ばしする際、胸をしっかり張りながら行うと、効果が一段と向上します。

肩がすくまないように意識する

インクラインプッシュアップを行う際、肩がすくんでしまうと肩甲骨の動きが制限され、大胸筋下部に十分な刺激が伝わらなくなります。さらに、肩が前に出ることで肩関節に過度な負担がかかり、怪我のリスクも高まります。そのため、肩がすくまないように意識することが重要です。

まず、肩がすくむ原因として多いのが、フォームが崩れて胸が下がってしまうことです。これを防ぐためには、胸を張り、肩甲骨をしっかり寄せてロックする意識が大切です。肩が前に出てしまうときは、肩甲骨を軽く寄せた状態をキープしながら動作を繰り返すと効果的です。

もう一つのポイントは、動作中に肩が上下しないようにすることです。特に体を押し上げる際に肩が持ち上がると、肩関節への負担が増加します。常に肩を下げたままのポジションを保つことで、大胸筋下部にしっかり負荷をかけることができます。

肩がすくんでしまう場合、台の高さが適切でない可能性もあります。台が高すぎると負荷が軽減され、肩に頼りがちになるため、適度な高さを選択しましょう。初めは低めの台で正しいフォームを確認しながら練習するようにしましょう。

肩をすくめないためには、体幹の安定性も重要です。腹筋を締めて姿勢を保持し、背中が反らないように注意することで、肩がすくむ現象を防ぎやすくなります。肩を正しい位置に保ちながら行うことで、大胸筋下部にしっかりと刺激が入り、効果的なトレーニングが可能になります。

台の高さで負荷を調整する

インクラインプッシュアップの効果を高めるためには、台の高さを適切に設定することも重要です。台の高さによって負荷が大きく変わり、トレーニング効果も異なります。初心者から上級者まで、台の高さを使い分けることで、効率的に筋力を向上させることができます。

まず、初心者の場合は、腰の高さ程度(50〜60cm)の台を使うのが最適です。この高さであれば、負荷が軽減され、フォームを崩さずに動作を行いやすくなります。逆に、台が高すぎると負荷がほとんどかからず、トレーニング効果が薄れます。

中級者以上の場合、膝の高さ(30〜40cm)の台を使うことで、大胸筋下部にしっかり効かせることができます。さらに負荷を高めたい場合は、低めの台や床に近い高さにすることで、通常のプッシュアップに近い効果を得られます。

トレーニング目的に応じて高さを変えることも重要です。筋力向上を目指す場合は低めの台を使い、回数を重視して筋持久力を鍛えたい場合は高めの台を活用します。上級者は、台の高さを変えながらセットごとに負荷を変化させると効果的です。

適切な台の高さを選ぶことで、負荷を効率よくコントロールし、筋力アップや筋持久力向上に効果的なトレーニングが可能となります。

レベル別のインクラインプッシュアップのバリエーション

インクラインプッシュアップを行う女性

インクラインプッシュアップは、トレーニング経験や筋力レベルによって様々なバリエーションがあります。

ここでは、初心者、中級者、上級者向けに分けたインクラインプッシュアップのバリエーションを解説します。自分のレベルに合った方法を選び、効率的に大胸筋下部を鍛えましょう。

初心者向けインクラインプッシュアップ

インクラインプッシュアップを始める際、初心者は無理なくフォームを習得できるバリエーションから取り組むことが大切です。特に、大胸筋や上腕三頭筋の筋力がまだ不足している段階では、負荷を軽減できる方法を選びましょう。ここでは、初心者向けの3つのバリエーションを紹介します。

種目
壁インクラインプッシュアップ

最も手軽で安全な方法が壁インクラインプッシュアップです。壁に手をつき、体を少し傾けて押し引きすることで、負荷が軽減され、肩や肘への負担も少なくなります。壁の高さを変えることで負荷を微調整できるため、フォームを安定させる練習として最適です。最初は壁から少し離れた位置で始め、慣れてきたら壁に近づけて負荷を上げましょう。

種目
台を高くしたインクラインプッシュアップ

台を高くしたインクラインプッシュアップは、椅子やテーブルなど安定した台を利用し、上体を傾けて実施します。壁インクラインよりも負荷が高くなりますが、通常のプッシュアップよりは軽いため、筋力が弱い人でも取り組みやすいでしょう。台が高いほど負荷が軽くなり、低くなるほど強度が増します。

種目
膝つきインクラインプッシュアップ

膝つきインクラインプッシュアップは、膝をつけることでさらに負荷を軽減でき、腕力が不安な方に適しています。肩甲骨を寄せ、胸を張ることで大胸筋下部に効かせやすくなります。手幅は肩幅よりやや広めに取り、胸を意識しながらゆっくりと動作を繰り返しましょう。

初心者向けインクラインプッシュアップのポイントは、正しいフォームを崩さずに負荷をコントロールすることです。無理に深く下げようとすると肩を痛めるリスクがあるため、まずは浅めから始めて徐々に深さを増やすと安全です。

中級者向けインクラインプッシュアップ

筋力がつき始めた中級者には、負荷を強めたインクラインプッシュアップが効果的です。フォームが安定してきたら、動作の質を意識しつつ、より大胸筋下部に効かせるためのバリエーションに取り組みましょう。ここでは、中級者向けの3つのバリエーションを紹介します。

種目
基本のインクラインプッシュアップ

基本のインクラインプッシュアップは、椅子やベンチを使い、上体を傾けて行います。肩幅よりやや広めに手を置き、胸を張りながら肘を45度に開いて体を下げていきます。腕だけでなく胸全体を意識しながら押し上げることで、大胸筋下部にしっかり負荷がかかります。

種目
ナローインクラインプッシュアップ

ナローインクラインプッシュアップは、手幅を肩幅より狭く設定し、肘を体側に寄せて動作を行います。上腕三頭筋を強化する効果が高く、押し出しのパワーが向上します。通常のプッシュアップよりも難易度が高いため、無理なく行うことが大切です。

種目
ワイドインクラインプッシュアップ

ワイドハンドインクラインプッシュアップは、手幅を広げることで胸筋への負荷が増し、よりストレッチが強調されます。肩をすくめずに、胸をしっかり張った状態で行うと効果が高まります。

中級者向けのポイントは、フォームの質を維持しつつ回数を増やすことです。負荷を高めるために台の高さを低めに調整し、体を深く沈めることで効果が倍増します。特に、肩甲骨を寄せて動作を行うことで、大胸筋下部がしっかりと刺激されます。

上級者向けインクラインプッシュアップ

筋力が十分に備わった上級者には、さらなる負荷をかけて筋肥大を狙うインクラインプッシュアップが効果的です。通常の動作に慣れてきたら、バリエーションを工夫し、刺激を変えていきましょう。ここでは、上級者向けの3つのバリエーションを紹介します。

種目
片手インクラインプッシュアップ

片手インクラインプッシュアップは、片手を台に置き、もう片方の手を背中に回して実施します。バランスが難しくなるため、体幹をしっかり安定させる必要があります。

種目
プライオメトリック(ジャンプ)インクラインプッシュアップ

プライオメトリック(ジャンプ)インクラインプッシュアップは、押し上げる力を利用して台から手を一瞬離すようにジャンプします。瞬発力を高める効果があり、大胸筋だけでなく上腕三頭筋にも強烈な刺激が入ります。無理をせず、フォームを重視して行いましょう。

種目
ウェイト付きインクラインプッシュアップ

ウェイト付きインクラインプッシュアップは、リュックに重りを入れる、またはウエイトベストを着用して実施します。負荷が増すことで筋肥大効果が高まり、上級者でも満足できるトレーニングが可能です。

上級者向けのポイントは、負荷を増やすだけでなく、動作を安定させることです。難易度が高い分、フォームが崩れやすくなるため、動作中は胸の張りを意識し、肩がすくまないように注意しましょう。正しく行えば、大胸筋下部により強い刺激が入り、上半身の厚みを強化できます。

インクラインプッシュアップに関するQ&A

インクラインプッシュアップで鍛えられる部位はどこですか?

インクラインプッシュアップは、主に大胸筋下部を鍛えるトレーニングです。加えて、三角筋前部や上腕三頭筋にも負荷がかかるため、胸や肩、腕をバランスよく鍛えられます。体を上げる際には胸を意識し、肩がすくまないように注意することが重要です。

インクラインプッシュアップの効果を高めるコツは?

効果を高めるには、正しいフォームを意識することが不可欠です。特に、手幅を肩幅よりやや広めに取ることで、大胸筋下部への刺激が強まります。さらに、動作中は肩甲骨を寄せて胸を張ることがポイントです。また、台の高さを適切に調整し、初心者はやや高め、中・上級者は低めにすると負荷を効果的に管理できます。

初心者でもインクラインプッシュアップは可能ですか?

初心者でも無理なく取り組めるトレーニングです。特に、壁インクラインプッシュアップや台を高めに設定したバリエーションは負荷が軽く、安全にフォームを習得できます。まずは正しいフォームを意識しながら、浅めの角度からスタートし、徐々に深くしていきましょう。

インクラインプッシュアップで体幹も鍛えられますか?

インクラインプッシュアップでは、体幹の安定性が求められるため、自然とコアにも負荷がかかります。特に、腹筋を締めて背中が反らないように意識すると、体幹の強化にもつながります。フォームを安定させるためにも、腹圧をかけながら動作を行うことが重要です。

インクラインプッシュアップで胸筋を強化しよう

インクラインプッシュアップを行う男女

インクラインプッシュアップは、大胸筋下部を集中的に鍛えられるトレーニングです。上体を台に乗せて角度をつけることで、通常のプッシュアップよりも負荷が軽減され、初心者でも取り組みやすい点が魅力です。また、角度を調整することで負荷を変えられるため、中級者や上級者もトレーニング強度を高めることができます。

正しいフォームを意識し、手幅や肘の角度、呼吸法を適切に行うことで、肩や肘への負担を抑えつつ、大胸筋下部、三角筋前部、上腕三頭筋をバランスよく鍛えられます。継続的にインクラインプッシュアップ取り入れ、胸の立体感や上半身の引き締めを目指しましょう。

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