スクワットの消費カロリーを徹底解説|体重や回数による違いと痩せるコツ

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スクワットを行う男女

100回でどのくらいカロリーが消費されるのか、スクワットを何回やれば痩せるのかと、疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、体重別・回数別の消費カロリー早見表から、スロースクワットやジャンプスクワットの違い、さらには運動後の後燃焼効果や成長ホルモン、代謝の向上について解説します。忙しい人向けの5分メニューや目的別のトレーニング法も紹介していくので、ぜひ参考にしてください。

目次

スクワットの消費カロリー

スクワットを行う男性

スクワットは自重で手軽にできる運動でありながら、しっかりと消費カロリーを高められるトレーニングです。しかし、その消費量は体重や回数、動作のスピードや深さによって大きく変わるため、正確な数値を把握することが難しいと言わざるを得ません。

ここでは、METs(運動強度の指標)に基づいて、体重別・回数別のスクワットによる消費カロリーをわかりやすく解説します。また、スロースクワットやジャンプスクワットといった種目ごとの強度の違いによる消費量の差も見ていきましょう。

体重別と回数別の消費カロリー

スクワットの消費カロリーは、主に体重と運動時間、そして運動強度を示すMETs(メッツ)によって決まります。一般的な自重スクワットの強度は約5.0 METsとされており、これはウォーキングより高く、ジョギング未満の運動強度です。消費カロリーはMETs × 体重(kg) × 運動時間(h)という計算式で求められるため、同じスクワットでも体重が重い人ほど消費エネルギーが大きくなります。

例えば、体重60kgの人が1回2秒のペースで100回のスクワットを行った場合、合計時間は約3分20秒(0.056時間)。この場合の消費カロリーは、5.0 × 60 × 0.056 = 約16.8kcalとなります。体重が70kgの人であれば、約19.6kcal。80kgの人なら約22.4kcalと、体重の差で消費量は変動します。

体重スクワット100回の消費カロリー
40kg約11.2kcal
45kg約12.6kcal
50kg約14kcal
55kg約15.4kcal
60kg約16.8kcal
65kg約18.2kcal
70kg約19.6kcal
75kg約21kcal
80kg約22.4kcal
85kg約23.8kcal
90kg約25.2kcal
95kg約26.6kcal
100kg約28kcal
105kg約29.4kcal
110kg約30.8kcal
参考https://www.nibiohn.go.jp/eiken/programs/2011mets.pdf

回数を増やせば当然カロリーは増加しますが、比例して増えるわけではない点には注意が必要です。筋肉の疲労やフォームの乱れによって、実際の運動強度が下がってしまうこともあります。そのため、カロリー消費を目的とするなら、無理に回数を増やすよりもフォームを丁寧に保ちつつ適切な回数をこなすことが大切です。

回数体重60kgの人が1回2秒のペースでスクワットをした場合の消費カロリー
10回約1.68kcal
20回約3.36kcal
30回約5kcal
40回約6.7kcal
50回約8.4kcal
60回約10.1kcal
70回約11.8kcal
80回約13.44kcal
90回約15.1kcal
100回約16.8kcal
参考https://www.nibiohn.go.jp/eiken/programs/2011mets.pdf

体重別・回数別に消費カロリーを把握することで、自分にとって最も効率の良いスクワットのやり方が見えてきます。数字を目安にしながら、無理なく継続できる範囲でトレーニングを続けていくようにしましょう。

スロースクワットとジャンプスクワットの差

スクワットにはさまざまなバリエーションがありますが、その中でも特に消費カロリーに大きな差が出るのがスロースクワットとジャンプスクワットです。どちらも筋力アップに有効な種目ですが、動作のスピードや筋肉の使い方に違いがあり、消費カロリーにも明確な差が生まれます。

スロースクワットは、1回あたり5~6秒かけてゆっくりと動作を行うことで、筋肉への負荷を増やすトレーニングです。METsの数値では6.0程度に相当するとされており、一定のペースで継続することで心拍数も緩やかに上昇し、筋持久力が鍛えられます。体重60kgの人がスロースクワットを100回(約10分)行った場合の消費カロリーは、6.0 × 60 ×(10 ÷ 60)= 約60kcalになります。

一方、ジャンプスクワットはその名の通り、スクワットの動作にジャンプを加えた高強度トレーニングです。METsはおおよそ8.0〜10.0とされており、短時間で心拍数を一気に引き上げ、無酸素運動と有酸素運動の中間のような効果が期待できます。体重60kgの人がジャンプスクワットを5分間連続で行った場合、8.0 × 60 ×(5 ÷ 60)= 約40kcalという消費量になりますが、後述する後燃焼効果も加味すると実際にはもっと多くのカロリーが消費されます。

同じスクワットというカテゴリでも、動作の質によってエネルギーの使い方は大きく変わります。スロースクワットは筋肉への集中刺激、ジャンプスクワットは短時間高強度での消費カロリー最大化に適しています。目的に応じて使い分けることで、トレーニングの効果を最大化することができます。

100回のスクワットで痩せるのか?

スクワットを行う男性

毎日スクワットを100回やれば痩せるとよくいわれますが、果たして本当にそれだけで脂肪は落ちるのかと疑問に思う方も多いのではないでしょうか。ダイエットにおいて重要なのは、運動によってどれだけのカロリーが消費されるか、そして消費>摂取というエネルギー赤字を作れるかどうかです。

ここでは、100回のスクワットで実際に消費されるカロリーを計算しつつ、見落とされがちな運動後の燃焼効果や基礎代謝を高めるホルモンの分泌といった間接的な痩せ効果にも注目して解説していきます。

100回のスクワットの消費カロリー

スクワット100回で消費されるカロリーは、体重60kgの人が100回スクワットを行った場合の消費カロリーは「5.0 × 60 × 0.056」=約16.8kcalとなります。

この数値を見るとたったそれだけ?と、感じる方もいるかもしれませんが、重要なのはスクワットが他の運動と比較しても時間あたりの効率が高いことです。例えば、同じ3分間でのウォーキングの消費カロリーはわずか約10kcal前後。スクワットは短時間でも大きな筋肉を動かすため、筋力向上にも繋がる投資効率の高い運動なのです。

100回のスクワット単体では体脂肪を劇的に落とすほどのエネルギー消費には至らないものの、毎日継続すれば1ヶ月で約500kcal以上の赤字が生まれ、確実にダイエットの後押しになります。

後燃焼効果によるプラスαの消費

スクワットのもう一つの大きな魅力は、運動後にカロリー消費が続く後燃焼効果(EPOC:運動後過剰酸素消費量)があることです。これは運動後も代謝が高い状態が続く現象で、脂肪燃焼に大きく寄与します。

特に1回あたり80%ほどの負荷の高いトレーニングを行うと、心拍数や体温、筋疲労の回復に多くの酸素が必要になるため、運動後14時間にわたってエネルギー消費が行われると報告されています。特にスクワットは、大腿四頭筋や大臀筋のような大筋群を動かすトレーニングのため、その影響も大きくなると考えられます。

実際の研究では、30秒×8種目×2回 + 休憩を行い、運動後14時間で約33kcalのカロリー消費がされています。仮に週3~4回これを継続すると、月間400~500kcal以上のカロリー赤字が得られる可能性があります。さらに運動中の消費を加えれば、1回のトレーニングで100~150kcal以上の消費効果も十分に見込めます。

参考:EPOC Comparison Between Resistance Training and High-Intensity Interval Training in Aerobically Fit Women

スクワットで消費カロリーを最大化するコツ

ダンベルスクワットを行う女性

スクワットは一見シンプルな動作ですが、ちょっとした工夫や意識で消費カロリーを大きく伸ばすことができます。フォームやトレーニング方法、さらには食事のタイミングまで見直すことで、同じ回数でも得られる効果は倍増します。

ここでは、より多くのカロリーを燃やすための3つの具体的な方法を紹介します。

可動域を広げて筋肉動員率を高める

スクワットで消費カロリーを最大化するには、可動域を広げてより多くの筋肉を使うことが重要です。浅くしゃがむハーフスクワットと比較して、膝を90度以上深く曲げるフルスクワットでは大臀筋やハムストリングス、内転筋など広範囲の筋群を動員することができます。

また、可動域を広げて筋肉の動員率を高めるためには、スクワットを正しいフォームで行うことも大切です。膝がつま先より前に出ない、背筋を伸ばすなど、スクワットの基本動作をしっかりと意識しましょう。

さらに、可動域を広げるためには、股関節や足首の柔軟性を高める動的ストレッチを取り入れるのも効果的です。これにより、深いスクワットが可能となり、より多くの筋肉を動員することができます。

セット数やインターバルを工夫して強度を最適化する

スクワットによる消費カロリーを高めるには、何回やるかよりもどう構成するかが重要になります。特にセット数・休憩時間(インターバル)・負荷設定は、運動中の代謝反応と後燃焼効果に直結するため、意識して調整することで効率的に脂肪燃焼が可能になります。

筋トレにおけるエネルギー供給は、主にATP-CP系・解糖系・有酸素系の3つに分類されます。連続100回のスクワットでは、後半になるにつれ解糖系・有酸素系が優位になり、心拍数が上昇して有酸素運動的な代謝状態になります。これに対して、セット間のインターバルを短く(30~45秒)設定すると、ATP-CP系の回復が不十分なまま次のセットに入るため、心拍と酸素消費を高く維持しやすくなります。

例えば20回×3セット(インターバル45秒)と100回連続では、同じ100回でも後者は中強度を継続するのに対し、前者は高強度を断続的に負荷するという違いがあります。短いインターバルでの複数セットの構成の方が、脂肪酸代謝を刺激しやすいとされています。

スクワットでカロリー消費を狙う場合は、連続動作ではなくセットを組み、インターバルを短く設定するのが最適といえます。

脂肪燃焼を促進する栄養を取り入れる

スクワットによる脂肪燃焼効果を高めるには、栄養も取り入れるのがおすすめです。特に運動前の栄養摂取は、代謝のスイッチをどの栄養素(脂肪・糖質)に入れるかに大きく影響します。

カフェインはその代表例で、摂取後約30〜45分で血中濃度がピークに達します。これはアデノシン受容体の遮断によって神経系を刺激し、ノルアドレナリンの分泌を促すことでホルモン感受性リパーゼ(HSL)を活性化、体脂肪分解を促す作用があります。

さらに、筋肉量の維持と基礎代謝の維持のためには、BCAAやEAA(必須アミノ酸)の摂取が重要です。特にロイシンはmTOR経路を活性化させ、筋タンパク合成を促進します。筋量の維持は基礎代謝を高め、脂肪燃焼を促すためにも不可欠です。

運動後は速やかな糖質補給+高タンパク質が重要になります。グリコーゲンの回復は運動後30〜60分が最も活発で、インスリン感受性が高いため、このタイミングで糖質を適切に補うことで、次回のトレーニング効率も上がります。加えて、トレーニング後のカタボリック状態を抑える意味でも、20g程度のホエイプロテイン摂取は大変有効です。

参考:Caffeine increases maximal fat oxidation during a graded exercise test: is there a diurnal variation?

目的別のスクワットメニュー

スクワットを行う男性

スクワットは、取り組み方によってさまざまな目的に対応できます。しかし毎日同じスクワットを100回繰り返すだけでは、効果に限界が出てしまうこともあります。目標が時短で脂肪燃焼したいのか、脚を細くしたいのか、代謝を上げて太りにくい体にしたいのかによって、メニューの組み方は変えていくのが最適です。ここでは、目的別のスクワットメニューを3つ紹介します。

忙しい人向けの5分プログラム

時間がなくてもスクワットを行いたい人は、5分で完結する時短プログラムがおすすめです。ポイントは、短時間でも消費カロリーと筋肉刺激を最大化できる構成にすることです。

フルスクワット20回→ジャンプスクワット10回→休憩30秒を2セット

動作にメリハリをつけて大筋群を集中的に使うことで、わずか5分でも心拍数が上昇し、後燃焼効果による脂肪燃焼も期待できます。

脚痩せとヒップアッププログラム

下半身を引き締めたい人は、脚痩せとヒップアップに特化したスクワットメニューがおすすめです。ポイントは、太もも前側だけでなく、内ももやお尻といった複数の部位にアプローチする種目を組み合わせることです。

スロースクワット15回→ワイドスクワット15回→ブルガリアンスクワット各脚10回→ヒップスラスト15回→休憩2分を2~3セット

特にワイドスクワットは内転筋、ブルガリアンスクワットは中臀筋、ヒップスラストは大臀筋への刺激が強く、バランスの取れた下半身シルエットを作るのに最適です。筋肉量が増えることで下半身の基礎代謝が上がり、日常生活でも脂肪が燃えやすくなります。

全身代謝を高めるプログラム

ダイエットのために痩せ体質を作りたいという人は、全身代謝を高めるスクワットメニューがおすすめです。ポイントは、スクワットに上半身や心肺に負荷がかかる動作を組み合わせることです。

バーベルスクワット10回(またはダンベル使用)→ジャンプスクワット10回→バーピー10回→休憩1分を2セット

このメニューでは脚・背中・胸・腹部など多くの筋肉を同時に使うため、運動後の後燃焼効果も大きく、基礎代謝を高めるのに適しています。継続することで安静時の消費エネルギーが上がり、日常生活でも太りにくい体が手に入ります。

よくあるQ&A

スクワット100回だけで痩せられますか?

スクワット単体では大きなカロリー消費にはなりませんが、毎日継続することで基礎代謝が上がり、脂肪が燃えやすい体に変化していきます。食事の見直しと組み合わせることで、より確実にダイエット効果が得られます。

スクワットは1回で何kcal消費されますか?

体重60kgの人が一般的な自重スクワットを1回行うと、およそ0.16~0.18kcalを消費できます。(METs 5.0基準)

スクワットは毎日やった方がいいですか?

筋肉痛がない限り、軽負荷のスクワットを毎日行うのは問題ありません。特に目的が消費カロリーや代謝アップであれば、1日数分の習慣が有効です。ただし、高強度で行う場合は筋回復のために週2〜3回に抑えるのが理想です。

脂肪を効率よく燃やすにはスクワットを何回やるべきですか?

一般的には15~20回×3セットを目安にし、インターバルを短め(30〜45秒)に設定すると脂肪燃焼効果が高まります。連続で100回行うよりも、セット構成やフォーム、スピードを意識した方がエネルギーの消費効率が上がります。

スクワットで消費カロリーを高めよう

スクワットを行う男性

スクワットは、正しく行えば短時間でも高い消費カロリーが得られるトレーニングです。体重や回数だけでなく、フォームや強度、栄養摂取なども工夫することで、その効果をさらに高められます。この記事で紹介したメニューやポイントを活かし、自分に合った方法でスクワットを無理なく継続してください。

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