モリンガの効果|栄養や効果的な食べ方についても徹底解説

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モリンガの葉とパウダー

モリンガは「奇跡の木」と呼ばれるほど多様な栄養を持ち、健康維持にさまざまな効果が期待されるスーパーフードです。そこで本記事では、モリンガに含まれる栄養や効果、さらにはモリンガ茶やパウダーなど効果的な活用法まで詳しく解説します。

健康のためにモリンガを活用したい方、モリンガをどのように活用すればいいのかわからない方はぜひ参考にしてください。

目次

モリンガとは?

モリンガの葉

モリンガはアフリカやインド、東南アジアなどの熱帯・亜熱帯地域で広く栽培されてきたワサビノキ科の植物です。樹木自体が非常に丈夫で、痩せた土地でも成長しやすいことから、古くから食用や伝統医療の一環として重宝されてきました。その高い生命力や栄養価の豊富さが注目され、「奇跡の木(Miracle Tree)」とも呼ばれています。

このモリンガは、葉・種・花・樹皮とほぼすべての部分が利用できる汎用性の高い植物としても知られています。インドの伝統医学であるアーユルヴェーダでも、抗酸化作用や代謝サポートの可能性から、さまざまな病気の予防・改善に役立つとして活用されてきました。近年では、途上国での栄養失調対策としても用いられるなど、その社会的な役割も大きく注目されています。

モリンガに含まれる栄養

モリンガパウダー

モリンガが「スーパーフード」と称される理由の一つは、葉の部分を中心に非常に多くのビタミン、ミネラル、アミノ酸、そして抗酸化物質を含んでいることです。

モリンガに含まれるビタミン類には、ビタミンA(βカロテンやルテイン)、ビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化ビタミンが多く含まれています。抗酸化ビタミンは細胞を酸化ダメージから保護する役割があり、アンチエイジングや免疫力維持に寄与すると考えられています。特にビタミンAは視力維持や皮膚・粘膜の健康にも大切です。

モリンガに含まれるミネラル類には、カルシウムやマグネシウム、鉄、亜鉛、カリウムなど多彩なミネラルがバランスよく含まれています。カルシウムとマグネシウムは骨や歯を形成・維持するうえで重要であり、亜鉛はたんぱく質合成や免疫機能に欠かせません。また、カリウムは体内の水分バランスを整え、むくみ予防に関与することが知られています。

モリンガには必須アミノ酸を含む多種のアミノ酸が含有されていることも特徴です。必須アミノ酸は体内で合成できず、食事から摂取しなければなりません。アミノ酸は、筋肉・皮膚・髪など体のあらゆる部分の材料となるため、日々の健康維持に欠かせない栄養素です。

モリンガはポリフェノールをはじめとした90種類以上の抗酸化物質が含まれ、体内の活性酸素を除去する働きが期待されます。活性酸素は体の細胞を傷つけ、老化や生活習慣病を引き起こす一因とされるため、その量を減らすことは健康維持やアンチエイジングにおいて重要です。

こうした豊富な栄養価により、モリンガは「完全食」に近い働きをする可能性があるともいわれます。栄養バランスを整え、様々な不調を未然に防ぐサポートとして最適な食材です。

モリンガの効果

モリンガパウダー

モリンガが持つとされる主な効果は、肝臓の炎症軽減効果やダイエット効果、アンチエイジング効果、抗うつ効果、白髪対策効果などがあります。以下で詳しく解説していきます。

肝臓の炎症軽減効果

肝臓は体内の解毒作用や代謝を担う重要な臓器ですが、脂肪肝やアルコールの過剰摂取、ストレスなどさまざまな要因で疲弊しやすい部位でもあります。肝機能が低下すると、倦怠感や肌荒れ、体重増加など、多くの不調が現れることが少なくありません。

モリンガが肝臓に与える効果については、動物実験において、モリンガ葉抽出物が肝酵素(ALT, ASTなど)の上昇を抑制したり、肝細胞の保護に寄与する可能性が示唆されています。肝毒性を誘発したラットに対しモリンガエキスを与えた結果、肝機能指標が有意に改善されたとの報告があります。これはモリンガが持つ抗酸化成分や抗炎症成分が肝細胞のダメージを軽減したのではないかと考えられています。

もっとも、肝機能の低下は生活習慣が大きく影響するため、モリンガだけで劇的に改善するわけではありません。アルコールの飲み過ぎや高脂質な食事、睡眠不足などをあわせて改善しないと、肝臓を根本的にいたわることは難しいのが実情です。とはいえ、栄養バランスの良いモリンガを継続的に摂取し、抗酸化作用や免疫サポートの力を借りることで、肝臓にかかる負担を軽減する助けになる可能性は十分にあるといえます。

参考:
Chemopreventive efficacy of Moringa oleifera pods against 7, 12-dimethylbenz[a]anthracene induced hepatic carcinogenesis in mice
Isothiocyanate-rich Moringa oleifera extract reduces weight gain, insulin resistance and hepatic gluconeogenesis in mice

ダイエット効果

モリンガは食物繊維や必須アミノ酸が含まれ、少量でも満足感を得やすいという利点があります。また、モリンガの栄養バランスの良さは、偏ったダイエットによる栄養不足を補うのにも役立ち、モリンガを適度に取り入れることで不足しがちな栄養をカバーしながらカロリーを抑えることができます。さらに、食物繊維が腸内環境を整えることで代謝や排泄の機能が高まり、体重管理をサポートすると考えられます。

モリンガのダイエット効果に関する研究では、ランダム化比較試験で過体重の成人40名を対象にモリンガ葉パウダー1日1g(朝夕2回に分け摂取)を12週間与えたところ、プラセボ群に比べ体重・BMI・ウエスト周囲径が有意に減少したとの報告があります。

もちろん、ダイエットには適度な運動やバランスの良い食事も欠かせませんが、モリンガを活用することでより健康的な体づくりが期待できます。

参考:Effect of moringa leaves powder on body weight, glycemic status, lipid profile, and blood pressure in overweight individuals with hyperlipidemia

アンチエイジング効果

モリンガにはビタミンCやビタミンEなどの抗酸化作用を持つ栄養素が豊富に含まれています。人間の体は酸化ストレスを受けると、シミやシワなどの老化現象が進みやすくなりますが、抗酸化作用が高い食品を摂ることでダメージを抑えることが期待できます。

さらに、モリンガに含まれるポリフェノール類は、体内での活性酸素の働きを抑制する働きがあるとされています。活性酸素は細胞を傷つけ、老化だけでなく各種の疾患につながるリスク要因となりえます。そこで、日々の食生活で抗酸化物質を多く含むモリンガを摂取することで、エイジングケアの一環として役立てることができます。

モリンガの種子から抽出されるベンオイル(モリンガオイル)に関しては、美容オイルとして高い評価を得ており、主成分であるオレイン酸(約70%)は保湿力が非常に高く、酸化しにくい特徴があります。肌に塗布すると浸透性が良く、乾燥を防いで柔軟性を保つ効果が期待できます。実際、多くのスキンケア製品にモリンガオイルが配合されているものも多くあります。

参考:Moringa oleifera: An Updated Comprehensive Review of Its Pharmacological Activities, Ethnomedicinal, Phytopharmaceutical Formulation, Clinical, Phytochemical, and Toxicological Aspects

抗うつ効果

うつ病や軽度の気分障害は、ストレスフルな現代社会において多くの人が抱える問題です。食生活の乱れや、セロトニンなどの神経伝達物質の不足もメンタルヘルスに影響を与えると考えられています。モリンガにはトリプトファンをはじめ、神経伝達物質の材料となるアミノ酸が多く含まれているため、うつの補助的ケアとして役立つ可能性があります。

モリンガの葉から抽出したエキスをマウスに与えた実験やモリンガの種子から得られた油を与えた実験では、抗うつ効果を示し、不安様行動や抑うつ様行動を改善したとの報告もあります。ただし、ヒト臨床試験のデータはまだ十分ではないため、実際の効果は今後の研究結果を待つ必要がある点には注意が必要です。

いずれにせよ、うつ病は複雑な要因が絡み合う症状であり、医師の診断やカウンセリングが不可欠です。モリンガの摂取によって栄養バランスを整え、体全体のコンディションを底上げすることは有用な一手段となり得ますが、医療的なサポートを優先しつつ、補助的に取り入れるのが賢明だといえます。

参考:
Saline Extract from Moringa oleifera Leaves Has Antidepressant and Anxiolytic Effects in Mouse Models
The Oil Formulation Derived from Moringa Oleifera Seeds Ameliorates Behavioral Abnormalities in Water-immersion Restraint Stress Mouse Model

白髪対策効果

白髪は加齢だけでなく、ストレスや栄養不足、ホルモンの乱れなどによっても進行すると考えられています。髪の色を決定するメラニン色素をつくる細胞(メラノサイト)の機能が低下すると、黒い色素が生成されにくくなり、白髪が増える仕組みです。

モリンガが白髪対策に有効といわれる背景には、豊富なビタミンやミネラル、特に亜鉛や銅、ビタミンB群など、髪の生成や色素形成にかかわる栄養を含んでいることが挙げられます。直接的に白髪の予防や改善につながるかどうかについての研究はさらなる調査が必要なものの、モリンガの種子油(ベンオイル)はオレイン酸を多く含み、保湿効果や皮膚のバリア機能を向上によって頭皮の健康が改善され、間接的に毛髪の健康維持に寄与する可能性が示唆されています。

白髪は遺伝的要因や加齢による自然な変化も大きいので、モリンガを摂取すれば必ず改善されるわけではありません。とはいえ、栄養面からしっかりサポートすることで、白髪の増加速度をゆるやかにし、髪全体のハリやコシを高める役割が期待できます。

参考:A Review of Moringa Oleifera Lam Seed Oil Prospects in Personal Care Formulations

モリンガの効果的な食べ方

モリンガ茶

モリンガにはさまざまな栄養や機能性が期待されますが、実際に日々の食生活で続けられる方法を見つけることが大切です。主にモリンガ茶やモリンガパウダーが一般的で、それぞれにメリットとデメリットがあります。自分のライフスタイルや好みに合わせて、上手に取り入れていきましょう。

モリンガ茶を活用する

モリンガ茶は、モリンガの葉を乾燥させてティーバッグやリーフ状にしたものです。お湯で煮出すか、注ぐだけで手軽に飲めるため、紅茶や緑茶のように毎日の習慣に取り入れやすく、忙しい方でも簡単に継続できるという利点があります。ほんのり草のような香りがしますが、製品によってはほうじ茶などとブレンドされた飲みやすいタイプもあります。

特に温かいお茶として飲むことで、リラックス効果も同時に得られやすくなります。アロマ的な感覚を楽しみながら、モリンガの栄養を摂取できる点が魅力です。夏場には冷やして飲むと、さっぱりした味わいになります。アイスティーにしてフルーツを浮かべたり、レモンやミントを加えてアレンジするのもおすすめです。

ただし、お茶として煮出す場合、成分の抽出具合は製品や抽出時間によって異なります。しっかり栄養を取りたい場合は、説明書通りの蒸らし時間や温度を守るのが最適です。慣れてきたら自分好みの濃さに調整し、リラックスタイムのお供に活用してみてください。

モリンガパウダーを活用する

モリンガパウダーは粉末状になっているため、料理や飲み物に混ぜるだけで摂取できるのが最大のメリットとなります。スムージーやヨーグルト、味噌汁、スープ、パンケーキなど、さまざまなレシピに応用しやすいのが特徴です。

ただし、パウダー状なので一度に多めの量を取り過ぎる可能性があるので、パッケージに記載の目安量を守りながら使用するのがポイントです。少量ずつ小さじ1杯程度から始めてみて、体調や味の好みを見ながら調整するようにしましょう。過剰摂取はお腹が緩くなる場合もあるので、適量を意識することが大切です。

料理に混ぜる際は、仕上げ段階で加えると、モリンガ特有の風味を活かしつつ栄養価をできるだけ損なわずに取り入れられます。ビタミンCなどは熱に弱いものが多いので、高温で長時間加熱すると一部の成分が減少する恐れがあります。その点、スープの仕上げにパッと一振りして味を馴染ませるなど、工夫次第で栄養素を有効に摂取できます。

モリンガに関するQ&A

モリンガはどれぐらいの期間続ければ効果を感じやすいですか?

モリンガの抗酸化作用に関しては、摂取直後から効果が期待できることが示唆されています。また、3カ月の長期摂取おいても、血中の抗酸化ビタミンや抗酸化酵素が優位に増加したとの報告もあります。自分のライフスタイルに合わせて、無理のない範囲で継続することが効果を感じやすくするためのポイントといえます。

参考:Effects of Moringa oleifera Lam. Supplementation on Inflammatory and Cardiometabolic Markers in Subjects with Prediabetes

妊娠中や授乳中にモリンガを摂取しても大丈夫でしょうか?

モリンガはもともと栄養価の高い植物ですが、妊娠中や授乳中の摂取については慎重に考えるようにしましょう。一般的には問題ないとされる一方で、個人差や体質の違いが大きいため、かかりつけの産婦人科医や助産師に相談するのが安心です。特に大量摂取や特定のサプリとの組み合わせは思わぬ影響が出る可能性もあるので、専門家のアドバイスを得たうえで取り入れると安全性が高まります。

モリンガ特有の味やにおいが苦手な場合、どうすれば飲みやすくなりますか?

パウダーの場合はスムージーや野菜ジュースに混ぜる、ミルクやココアパウダーと合わせるなど、ほかの食材の風味でモリンガ特有の青っぽい香りをカバーすると飲みやすくなります。モリンガ茶が苦手な方は、ブレンド茶やレモンを加えるなどのアレンジで風味を調整するとよいでしょう。蜂蜜やしょうがを少量加えて飲むと、まろやかさがアップして飲みやすいとの声も多いです。

モリンガを生活に取り入れよう

モリンガの葉とパウダー

モリンガは、ビタミン・ミネラル・必須アミノ酸をはじめ、豊富な抗酸化成分を含むスーパーフードです。肝臓ケアや白髪対策、うつ症状への補助的な役割まで幅広い効果が期待できます。モリンガ茶やモリンガパウダーなど、継続しやすい形で無理なく取り入れ、自分に合った健康管理を目指しましょう。

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